天才ラッキーくん
1997年の8月、お盆休みに入る前の暑い日の夕方でした。
家の前を流れる用水路にまだ蓋がされずに、道幅が現在の半分くらいしか
なかった頃、近所でニャ-ニャ-鳴く子猫の声が聞こえてきました。
こちらからの呼びかけで「ニャーニャ-」と声を出すと、それに返答するかの
ように大きな鳴き声で返してきますが、何処で鳴いてるやら暗くてよくわかり
ません。
声が聞こえた、用水路の対岸の土手を途中まで降りて、雑草の茂る中を
捜しましたが見つかりません。時間を掛けてあれこれと捜索を続けて
みたものの、見つからないからとあきらめかけたその時、当時小学生6年生の
長女が、家のすぐ前のガードレールの下の草むらで、まっ黒い子猫を抱き上げて
ました。
蟻が沢山たかって、目からは目やにが・・・・、家の中へ連れて帰り、
すぐにシンクにお湯を入れてお風呂へ!ギャーギャ-叫びましたが
とりあえず綺麗になりました。子猫にとっての発風呂です。
鳴き声からの自分のイメージでは白っぽい猫だったのですが、実際に
やってきたのは真っ黒い子猫、先輩の黒猫『ゴンベ』がいましたので、
黒猫が2匹になり、1年前にやってきた『チャッチャ』に次ぐ3匹目の猫に
なりました。
名前は黒猫であることからの「Black」と、幸運にもやってきたことから、
B・ラッキー(B・Lucky)くんと名付けました。正式名称では頭にBの文字が
入ります!(f^^) ボリボリ
しばらくぶりの子猫の登場となったので猫用のトイレを用意し、娘の部屋に
置いて普段はドアを閉め、外へは出かけられないようにしました。
子猫なので娘の部屋の中だけで当分は我慢してもらおうと思った次第
ですが・・・・・
ある日、ふと廊下を見渡すと子猫のラッキーくんが歩いてる・・・(~_~;)
誰かがドアを閉め忘れたか?外へ出てしまっては大変と、回収して娘の
部屋へ押し込め、しっかりとドアを閉めて・・・・(^^ゞ。
その数分後、またしてもラッキーくんが廊下に・・・・・(°▽°;) エッ!?
間違いなく部屋の中に入れて、ドアをしっかり閉めたのに・・・・
再度閉じ込めて、そのままドアの外で様子を観てると、ガチャという音がしてドアが開き、
ラッキー君が出てきました!(⌒◇⌒;) げっ
ドアノブまでの高さは約1m、そこにレバー式の取っ手がありますが、
ジャンプしてぶら下がって、自力で開けてるようです。子猫なのに・・・・(〇o〇;)
!!
こ、この子猫は天才や!
たしかに他の猫と違って人の考えてることが判るのか、まったく無駄な動きを
しません。お腹が減ってもニャアニャア鳴いて足元にまとわりつくような
事はせずに、ニャーと一言だけ鳴いて餌がもらえるのを待ってます。
こちらの準備が終わって餌の入った皿を持つと、先回りして皿を置く予定の位置に
行き待機してます。
外へ出たくなるとドアの所へ行き、ニャーの一言で開けてくれるのを待ち、
返ってくる時も同様で、扉の外でニャーニャーと鳴いてはドアが開くの待っていて、
扉が開いて出入りするともう全然鳴きません。
いくらミャウリンガルを向けても二言目がなくて、必要な時だけニャーの一言で
全てを済ませてるラッキーくんです。(^^ゞ
引き戸なんかも簡単に開けてしまって・・・・・・、隙があればキッチンに侵入して、
テーブルの上のある家族用の料理などをぺろりと食べたりと、人が見ていないと、
こっそりと悪さをしでかしますが、観てると気は顔色をうかがって何もしないんですよね。
只者ではない猫です。(~_~;)
ラッキーくんがやってきた翌年、先輩猫のチャッチャは風邪をこじらせたまま
外出して行方不明となってしまいましたが、その年の暮れに
我家の長男、輝くんが誕生し、家族5人と黒猫2匹の生活となって、ラッキーくんも
お兄さん格となりました。
長女が生まれた時にも猫が4匹いて遊び相手になってくれましたが、時代は
繰り返すのでしょうか? 猫と遊ぶ輝くんも動物について怖れや違和感は
感じてないようです。ラッキーくんにとっては迷惑でしょうけど・・・・(>_<)
5年ほど前・・・・だったかな?・・・・にゴンベが9歳にて老衰で力尽き、飼い猫も
天才ラッキーくんだけになってしまいました。その後にやってきたメスの子猫
ハッピーくんも、去勢手術を施したにも係らず1年弱で行方不明となり、
今年で9歳になったラッキーくんの天下は続いてますが、ちょっと老け込んできた
ような感じがしないでもないです。
先日やってきたドジ猫のチャッピーくん、ラッキーくんの後継ぎとなって、
我家の守り猫と成り得るのか?(・_・?) ン?

二足歩行するチャッピーくん!
子猫のチャッピーくんを見た後にラッキー君を見ると、まるで小さな熊のようにも
見えます。
天才ラッキーくん、今までにこれほど賢い猫、他には1匹しか知りません。
もしかしたら、長女が生まれる前から12年一緒にいた、その猫の生まれ変わり?
2006.10.11 記
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