自家焙煎の勧め





 今現在、自宅で飲むコーヒーはすべて自家焙煎しています。
 最初にコーヒーという物を知ったのは中学生の時でした。近所のデパートの食品売り場で 焙煎済みの豆を買ってきては、手動のミルで時間をかけて挽き・・・3人分以上挽くのは大変!(~_~;) ・・・、紙のドリップで落としてました。そのころ地元にあった高島屋で買った¥500のコーヒー カップが、30年以上たった今でも3セット残っています。(^^ ゞ
 学生時代は喫茶店の全盛時代でした。どこにいっても喫茶店があり、コーヒーを飲めましたが、 普通の喫茶店とコーヒー専門店では味が違うのにも気付ました。一般的な店では朝50杯分の コーヒーをまとめて抽出し、保温して出す、または再加熱して出してました。そんなコーヒーは 香りがない!変な味が加味されてくる。(T_T)
 比べると、専門店のそれは、受注してから一杯づつ抽出するので香りは高く、変な味はしません。
 しかし・・・・・、同じ専門店でも、ただ単に業者から焙煎した豆を買って出しているところと、 自分の店で焙煎している店では味が全然違うのもわかるようにもなりました。買った豆を使っている だけの店は、全般的に浅煎りで場合によっては青臭さがあり、どちらかというとお茶に近い!?  自家焙煎している店ではほとんど深入りで、重厚な味わいが多いようです。

 銀座の YAMAHA の裏にある「カフェ・ド・ランブル」で、ごく小さいデミタスカップのモカ・ マタリを飲んだ時には感動でした!口の中一杯に広がるふくよかな香りと甘み!絶品です。(^ ○^)
 お店に入って注文する時に、恐いおばちゃんから「大きいの(普通のカップ)?、小さいの (デミタス)? 小さいのには砂糖とミルク付かないわよ!」と言われビビッたが・・・・・・・。 この店の注ぎ口の細いオリジナルポット、かれこれ20年は愛用しています。
この恐いおばちゃんも惜しいことにお亡くなりになったそうで、しばらくぶりに訪れたお店で、 レジに写真が飾ってありました。ご冥福をお祈りしたいと思います。
なお、カフェ・ド・ランブルのHPはこちら↓になります。

   http://www.cafedelambre.com/

 1980年頃は実家の手伝いをしてました。大正8年に創業した、地元で一番古い洋食屋でした。 接客と飲み物を担当していたので、当然コーヒーにも凝り、最初は業者から標準焙煎の豆を買って いましたが、やがて煎り加減について注文を付けるようになり、ついには自分で焙煎するに至った のです。それからず〜っと・・・店を辞めてから今も自家焙煎を続けています。


 まず最初は小型の直火型焙煎機を手に入れました。LPガスにつなぎ、AC100Vのコンセント に差し込んで、電動で内部の籠を回すタイプでした。説明書によれば、最初の10分は高温を保つ ために上部の蓋を閉じ、豆の色が変わるまで10分程強火で焼き、その後は‘蒸らし’といって 上部の蓋を開けて20分程弱火で回し続けるよう書いてありました。

 1回で焙煎できる量は200gです。試しに200gの分量を量って焼いてみましたが、始めて から数分でもうもうと白い煙が立ち上がり、30分後には白と黒の豆がトレーの上に出てきて・・・。(^_^;)
 どうやら火加減が強すぎてムラ焼けをしてしまったようです。最初の強火とはバーナー全開の 強火ではなく、豆の量と種類によって加減しなければならない事を悟ったのは、ずいぶんと失敗で ムラ焼けしたコーヒー豆を山のように作ってからでした・・・・(^^ゞ

この焙煎機も今は手元にありません。焙煎機で検索してこのページを見つけた方からその仕様に 付いてお問い合わせをいただき、結果として現在使用していないことからお譲りしました。
荷造りする前にオーバーホールして動作を確認しましたが、構造自体がシンプルなためか、現役の 時と同じように作動良好です。また、細かく掃除するに当たり、焙煎後の手入れが面倒なのも、 あらためて体験できました。

 「コーヒー豆の焙煎」、言葉としてはカッコイイのですが、部屋の中を煙で充満させ、焼く事に よりむけた豆の皮で、大量の灰と粉塵を出しす事が代償でもあります。とにかく臭いが残り、掃除が 大変!、コーヒーをテーマにした雑誌にも、デートの前などは絶対に焙煎を行っては行けないと 書いてあります。髪の毛にも臭いが染み付き、大量の灰を頭からかぶる事になりますので、精神的 にも肉体的にもコンディションが良くないと焼けません。一旦始めてしまうと、焼き上がるまで 止める事ができないからです。(^^ゞ

 今は一番上の写真のように「ホウロク」を使って手焼きしています。元々は大豆を煎る道具の ようですが、実に具合が良く、(最近はコーヒー用として強度がアップされて出回ってるようです。) ロースト時間も200gを10分ほどでこなしてしまいます。 欠点は焙煎機以上に体力と、精神力、 夏場は地獄のような熱さを避けようがないところでしょうか?掃除が大変なのは同じですが、焙煎機の メンテナンスをしないですむ分だけ楽だと思います。(^^)
ただ、最近腕が腱鞘炎気味になった事があって・・・・、焙煎機のありがたさも痛感してます。


  

 上−焙煎前と焙煎後のモカ・マタリ


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