ヤマハは嫌い・・・?


 ヤマハというメーカー、大量生産で作ってる割には、そのラインナップに 大当たりという名器をいくつも生み出している。古くは赤ラベルのFG−180 という機種があり、グレープの吉田政美氏が、「三年坂」というライブアルバムで さだまさし氏がD−45を弾くその傍らで、愛用してる写真が掲載されている。
かの吉田拓郎氏も昔使っていたそうで、中古市場でも相当に高騰した機種である。 ヤマハでなくちゃというファンも非常に多い。

 昔、楽器屋さんにいけば、一番安いFG−110からFG−450、FG−700まで、 安い領域では数千円の違いで全機種?が並んでいた。
もちろん安いものは黒い縁取りのボディで、ネックにバインディングもなく、ペグも 見た目からして安物!高くなって行くに連れて、あれやこれやと豪華に・・・。

 ギターを弾く人達の集会があると、半数以上の人達がヤマハを使ってた。
まさにネコも釈子も状態だった。

 個人的にはヤマハが嫌いだった!
あまのじゃくなところもあって、誰も彼も使えば余計に嫌になった。
分厚いヘッド、真ん中の割れたペグ、丸いマーク、丸太ん棒のようなネック、 変な形のピックガード、他社と違ったボディ形状、全部嫌いだった。
いかに値段の割に音が良かろうと好きにはなれない・・・・(~_~;)

 いっしょにポプコンに出場した仲間もヤマハを買った。
¥150000前後の品物で、オール単板仕様、しっかりとしたヤマハサウンドで良く 鳴っていたが、それでも好きにはなれなかった。1978年頃の話である。

 その頃、カスタムオーダーを使うアーティストが増えて行った。
南こうせつ、さだまさし、ポール・サイモン、ジョン・デンバーetc
彼らのアルバムを聴くと、自動的にヤマハ・カスタムの音を聞くことになる。
また、TVにも出演するし、ライブを聴きにいけばそこでも愛用してる。
それまで聴いていたヤマハの音とは全然違う!

 友人がヤマハのカスタムオーダーを発注して完成した時に弾かせてもらった。
非常に重い!(~_~;)
ヤマハというブランド名を冠してるが、ヤマハで作られたギターではない、 ヤマハに勤務してる、あるいは契約してる職人が手作りしたギターだと感じた。

 ヤマハというブランド、日本にアコースティック・ギターを広めるということでは非常に貢献 されたと思う。USAのギター・センターでもヤマハが半分以上並んでた記憶がある。 多くの方がヤマハを手にして初心者から中級者へと進歩して いったのではないだろうか。いわば一種の登竜門?
しかし、通り過ぎてしまえばすでに過去である。
若い頃から苦楽を共にした愛着の1本なら大事にするのもわかるが、いまさら 時代の遺物を求めようとは思わない。
これはヤマハに限らず、モーリスでもSヤイリであっても同じである。
玩具として買うならわかるが・・・・APXを買った言い訳か?(~-~;)ヾ(-_-;)コラコラ

 もう戻れない自分がいる。 o(>_<)o


2004.6.28 記


< Back   |to Home|   |to Guitar Top| Next >