ヴィンテージ・・・って


 古いギターを、何でもヴィンテージと呼ぶ人がいます。
場合によっては「国産ヴィンテージ」なんて言葉まで使われます。
ハッキリ申し上げますと、そんなものはありません! 国産の場合は、ただの古い ギターです。(メ▼。▼)y-~~~~

 かのMartinにしろ、最近では70年代製品をヴィンテージと呼ぶ方もいらっしゃい ますが、個人的にはそうは思いません、60年代以前、厳密には1968年 以前に作られたものに、ヴィンテージに成り得るものが多いと感じてます。
ここで、「成り得る」という言葉を使ったのは、60年代以前に生産されたものが、 すべてヴィンテージというわけじゃないからです。
当然1本1本の「個体」の世界ですから、素材の要素、製造のバラツキ、完成後 の管理等で、大きく異なってきます。
40年代のMartnでも鳴らないものがあり、中古相場にしたがって値段付け されますが、鳴らないものは安めに設定されます。残念なことに、サイド&バック にハカランダを使われてるというだけで、素材の希少価値から異常な高値を 付けてる個体もありますが、弾いてみると、ただの古いギターだったと痛感する場合も あります。(´。`;;;) ハァ

 中古の古いギターとヴィンテージ、何が違うのかについて文章では上手く説明 できませんが、ヴィンテージと呼んで良いものは、音の次元が違います!
まさに、Eコードを押さえてジャラ〜ンと弾いただけで、感動する音が出ます。
天上から降るように聞こえたり、腹の底から響くように聞こえたり、心の琴線を 震わすように聞こえたりと、場合によって様々ですが、並みの音ではない音が 出るのは確かです。(;;;*_*)
ヘッドには同じメーカー名が記載されていて、同じ機種・型番であっても、 ヴィンテージではまったく別物と言える音が出るんです。

 同じメーカーの品でありながら、なぜこのように違って来るか?
例えばMartin社の 生産本数のグラフを見ると、フォークソング・ブームもあって、60年代の終盤から飛躍的に 出荷本数が増えてます。需要が増えて生産が追いつかなくなり、生産性を上げるために 行なった何かが、ヴィンテージに成り得る素質を奪い去ったのかもしれません。(-"-;) ??
あちこちで言われてますが、最近の量産ギターをめいいっぱい弾きこんでも、数十年後に ヴィンテージと呼べるものになるかと問えば、ノー、または疑問だという答えが多い ですよね。f^_^;

 ヴィンテージが良いと言われても、おいそれと購入できる金額ではありません。(~_~;)
まともなものなら、例として戦前のD−28なら¥3000000以上、D−18でも¥1000000 以上の価格になるでしょう。しかも、以後何年使えるかわからない部分もありますし、 管理に気を使います。もちろん何かあったらリペアー代金も安くはないですよね。

 まだ、自分が来年死ぬとは予想してませんので・・・・ヾ(・_・;) オイオイ・・・・・現在 手元にある機種たちが、生きてる間の将来に、ヴィンテージと呼べるものになって くれるよう期待しちゃいます。

 自分の手持ちの8本を直感で分析してみると・・・(^^ゞ カキカキ

◆Gibson CW
すでにヴィンテージの域に達してると思います。これを弾いて炎上した人が 何人いるやら・・・・・f^^*) ポリポリ

◆D12−20
音としては魅力的で前様のお気に入りでもあるのですが、ネックに問題があり ただいま大修理中です。帰ってきてから、あらためて確認ですね。
・・・・いつになるやらヾ(- -;)コラコラ

◆Guild D−50
1975年に新品で購入して、ず〜っと使ってますが、これ以上の変化はまず ないでしょう。乾いた固めの音で鳴ってますが、ヴィンテージとまでは呼べない・・・。

◆Guild F−512
購入時点よりピックガードの弾き傷の多さなどから、相当に弾き込んであるようです。
12弦のアクションとしては非常に良好ですが、D−50と同様かと・・・。(^^ゞ

◆Santa Cruz VA
95年の3月から使ってます、名前がヴィンテージ・アーティストなので、そうなる 可能性があるんじゃないかと・・・・(°0°)\(--; オイオイ

◆Santa Cruz TR
新品時から衝撃の1本でした、素質は充分にあると感じさせてくれます。

◆Martin OMC−18VLJ
素材といい、作り込みといい、現状の音からも素質はあると思います。(^^;;)

◆Martin D−45GE
血筋の良いサラブレッドみたいなものなので、あとは鍛えれば!(^○^)

 とまあ、こんなとこで、親の欲目でしょうか?(^^ゞ カキカキ

2004.6.30 記


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