ブランド崇拝


 楽器も趣味の世界ゆえか、特定のメーカーに対してやたらとブランド崇拝してる ように見受けられる方も多いですね。
思い込みがあるのか思い入れがあるのかわかりませんが、自分には 昔から縁の無い世界のようです。
例えばMartinにしろ、何が何でもMartinでなくちゃというところはありません。
現在3本所有してますが、自分の好きな音の中で一角を占めてるだけであり、 それが全てではないのです。他社製品と比べると音色が柔らかく、線が細く、 それゆえに高音域に美しさがあり、機種や材料によりメーカーとしての範疇で 音色や鳴り方に違いがあって、その個体の音が好きだと言うだけなんですね。
今までに何本のMartinを弾いた事があるのか数えた事はありませんが、 その中で欲しいなと思ったものが何本かあって、実際に自分で購入できたのは 4本、そして、そのうち3本が残ってるということだけなんです。
30年以上の実績からか、正直申し上げまして、現在は70年代以降のレギュラー品には 興味がございません。中には素晴らしい個体もあるのでしょうけど、 ほとんどの場合前様に判断を仰がずとも、自分で弾いても「ボツ!」と言って しまいそうです。ヾ(- -;)コラコラ

 Martinでも「ボツ!」が出るくらいなのですから、70年代の国産の中〜高級機種では 言わずものがなです。どんなスーパースターが当時使っていたにしろ、 「くれる」と言われても「いらぬ」と言いそうです、・・・・もらうかもしれませんが。 (~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ
まあ実際には自分から進んで試奏しようとか、購入してみようとかは 思わないでしょう。今までの経験では、かなり良いなと思える品物も確かに ありました。しかし、それはあくまでも価格の割にとかの前提条件が付き、 良いと言っても同年代以降のMartinに近いレベルまでの音で、心の琴線に 触れるまでのものではありません。
自分の楽器選びでは、コストパフォーマンスというものは存在しません。
絶対的に良くなければダメなんですよ。そりゃ〜貧乏人ですから高価なものを ポンポンと購入するわけにもいきませんので、安くても良い物があればこの上なし ですが、中古においても最低で20万円以上は出さないと、まともに使える本当に 良いものは入手できないでしょうね、ブランドもので無くても!(~_~;)

 ブランドに対するこだわりを捨てると、贔屓目が外れるのでしょうか、 それまで見えなかったものまで見えて来たりします。
海外の手工品、有名な品物でもけっこういい加減に作ってあって、 音は確かに良いけど商品としての完成度を観ると?なものもあります。
まあこの場合はちょっと手を入れてもらえば、えらく素晴らしいものに なりますけど・・・・・(^^ゞ
国内の手工品でマニアの間で有名になりつつあるブランド、手にとって何本か 弾いてみましたが、音も出来も(~_~;)な品物があります。出来に関しては工場 量産品の定価¥20000程度のものにさえ及びません。しかし、それでも 新品が6桁の中盤以上の額で取引されてます。
なんであんなものが・・・・・(´△`) ワカリマシェーン

 自分にとって究極の1本を選ぼうなんて時には、ブランド名は邪魔でしか 無いのかもしれません。他人からの評価じゃなくて、自分の感性を信じましょうよ。
オリジナル状態に近い、古いMartinやGibsonを手にとって見ると、なぜブランドに なったのかわかるような気もします。

2005.8.30 記


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