基準


 個々の楽器について、音が良いとか悪いとか述べられてる時がありますが、 一般的には、何を根拠に良し悪しが述べられてるのでしょう。?
人間の感覚というものは絶対的なものではなく、ひとりの人間であっても その日の体調や、周囲からの影響で感覚的なものは大きく変わって しまいます。極端な場合朝と晩でも違いますし、何か気になることなどが 生じたら、感性の部分はあてにはならなくなってしまいます。
ですから、同じギターを弾いたとしても、楽器のコンディション以外のところで 凄く良く感じる時と、そうでもない時があって、感受性のバラツキは 自分でもどうにもならない部分でもあります。
その他にも、すごく良い楽器の音を聴いた直後に試奏した場合や、あるいは その逆では、無意識に相対比格となってしまい、正確な絶対的判断と なり得ません。スバル360に長時間乗ってから、現在の軽自動車に 乗り換えると、あたかもクラウンクラスに乗り換えたような感覚を覚えるのと 同じかと思います。(~-~;)ヾ(-_-;)コラコラ、タトエガ・・・・

 そのような経緯から、楽器の音を自分なりに評価として発言する ような場合、相対比較するための標準原器というものを決めています。
我家としての標準原器は、サンタクルーズのトニー・ライスとヴィンテージ・ アーティストであり、言い換えれば、自分がインプレを書いた全ての機種が、 この2本と比較した結果でもあったりします。
我家的な標準原器ですから、今までに弾いてきたギターの中には、もちろん この2本より部分的であれ総合的であれ、良いな〜と思える機種は沢山ありました。
自宅にある他の機種も、この2本と比較してどこかしらに優る部分があるので 保有してますが、もしこの2本と比較してどこにも秀でる点が無かったら、所有 しない、あるいは、もし保有してるとしたら売却対象となってしまいます。
それ故に1977年製のD-35は、マイ・ファーストMartinであり、22年間愛用 されてきましたが、里子に出される運命となってしまったのです。(~_~;)

 建前を書かないのも主義ですので、気分を害する方がいたらごめんなさい ですが、今までに自分が試奏させていただいた1970年代以降のMartinの スタンダードな量産機種の中で、この標準原器2本と比較して、それを上回る部分を 持っていた機種はありませんでした。前様に至っては、、即座に「ボツ!」と 言い切ってしまいますので、とあるオフ会で、知人が初めて購入した86年製の Martinであり、本人がお気に入りであった機種の音を聴いて、本人の前で「出して しまって、他のを手に入れたら〜・・・・」と言って、大変なヒンシュクを買ったこともあります。(>_<)
知人にしてみれば、自分のお気に入りを、ギターも弾けない女性に貶された〜・・・ と憤慨してたようですが、結果として後日、そのMartinは売り払われてしまった ので、当たらずとも遠からずだったのでしょう。( -。-) =3

 サンタクルーズの2本を所有してから最初に試奏して、こいつは凄いな〜!と 感じさせてくれた最近のMartinはD-18GEでした。さっそく@4000年の 歴史国さまにツイン・ドロップキックで放火して購入させ、現在は4000年の歴史国の 極悪な亜熱帯環境の中でビシバシ叩かれ続け、弦高が高くなってフレットも減ってきたので、 来年には一旦帰国してリペアーに出されるそうです。
その後にOMC-18VLJも放火したところ、以後は勝手に炎上状態で、メリーちゃん、 D-18おっさんちっく、D-18GEがリペアーされるので身代わりに連れて行かれる コリングス・ウィン・フィールドと、連続で猛火につつまれてますが、 どれを弾いても標準原器を上回る箇所があるのは確かです。(^〜^;)ゞ マイッタナ・・


2006.11.30 記


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