アコギな色眼鏡


 ギターを弾く人にとってアコギインストなどの音楽は、つい「弾く」と言うことを前提に 聴いてしまうようです。
綺麗なメロディやかっこいいフレーズがあると、ついそれを自分で弾いてみたくなって、 楽譜を集めたり、耳でコピーしたりで、指使いが云たらこうたらと・・・・(^^ゞ

 しかし、一般の音楽好きな人がアコギインストを聴いた場合はそうではありません。
音楽として心地よいかどうか、聴いて感動があるかどうかだけで、自分で演奏しよう などとは思いません。

 ここに大きな隔たりがあります。
ギタープレイヤーにとっては指使いや運指が重要と耳をすますのですが、音楽として 聴く人はそんなことは求めていない訳です。鑑賞に耐える音楽であるかどうか、受け入れは イエスかノーかだけなんですね。
だから、エフェクターを効かせ過ぎた不自然な音であっても、指使いを研究するプレーヤー にとっては何の問題もなく、音さえわかれば良いと聴いているのですが、音楽として聴こうとする人には、 到底受け入れられない、世の中にあり得ない「気持ち悪い音」に聞こえてしまうんです。(~_~;)

 これはアコギインストのライブ演奏でも同じです。
アコギが好きで、その演奏家が好きな人にとって、目の前で指使いが生で見られる感動が有れば、 音のことなんて頭の中から消し飛んでますが、音楽として聴きに行った人にとっては、 会場の音響調整が悪くて低音がボワンボワンするような場合、これは拷問になります。
高い入場料を払って、拷問のような「気持ち悪い音」を聞かされたら、二度とライブに 足を運ばなくなりますよね。(;´o`)

 アコギインストのCD、教則用として謳ってない限り、これは音楽として一般に聴かせる ためにあるんですよね。アーティストが作品を造り、厳選して、編曲して、録音して、 納得できるものを「音楽」として聴かせるために集めたものですよね。
けっして、アコギを弾く人のためにだけあるんじゃないですよね。

 ライブに置いてもそうですが、アーティストには芸術性を求めたいです。
客に自分がギターを弾いてる姿を見せる為にライブを行なうのか、自分の作品を、 芸術としてアピールする為に行なうのか、考えなくてはいけないでしょう。

 世界でも一流と称される方々、ギターを弾かない人が観ても、聴いても、 感動でぶっ飛びます。録画された映像であっても曲が終わるとついつい拍手をしてしまいます。
比べると、国内で巨匠と呼ばれようと天才とよばれようと、世界レベルからみれば たいしたことはなく思えてしまいます。
アコギ演奏者ではない方が聴いて、感動するようなCD作ってほしいですね。
色眼鏡・・・なんて、いらないような・・・・。


2004.9.14 記


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