サドルの溝
ヴィンテージスタイルのロングサドル、言うまでも無くブリッジに
彫られたその溝はまっすぐです。1950年代以前は、
今のようにエンドミルやフライスなど高い精度の工作機械・器具が
無く、まっすぐな溝しか切る事ができなかったからとか・・・?
ノコギリでまっすぐに挽いたような溝ですから、ブリッジの構造として
その部分だけ厚さがなくなり、ロングサドルを接着していないと、
弦のテンションからサドルにモーメントが掛かって、強度不足により
そこから割れる不具合が起こりやすくなります。(>_<)
これに対して60年代以降は、上記の工作機械類が進化したために、
切りっぱなしの溝ではなく、一定の深さと幅を確保して底面を
平らに削れるようになったので、現在よく見られるサドル形状が
あるわけです。
接着していないので、素人でもサドルを交換したり、自分で作ったり、
季節によって弦高調整のために取り替えたりもできるようになりました。(^o^)
しかしながら、この溝の弦に対する角度、鉄弦のギターでは直角ではなく、
弦の太さによる伸び率の違いのために、ピッチ調整の意味で若干傾斜しています。
この角度がメーカーによってけっこうバラバラで、それで本当に良いの?と、
考えてしまうものもあります。
例えばYAMAHAのFGシリーズなど、他のメーカーと比較に
なら無いほど、6弦側と1弦側で相当に差があり、傾斜してるのが
昔から気になってました。
2弦、3弦などは、サドルの上面側の前後でピッチ調整を行うこともありますが、
あんなに傾いていては・・・?・・・です。
また、メーカーによっては、6〜3弦の4本と、1,2弦で違う溝を掘り、
サドルを分割する場合もあります。
たしかにピッチ合わせという理想上ではそちらの方が良いような
気がしますが・・・・?(-_-)ゞ゛ウーム
先日気がついたのですが、我が家の愛器でもあるサンタクルーズ、
そのブリッジに彫られた溝はまっすぐではありません。
微妙にカーブが掛けられてます。(°o° )ハッ!
さて、サドルに彫る溝、どんなのが一番良いのでしょうね?(- .-)ヾ ポリポリ
2006.3.2 記
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