☆マーク


 ミシュラン・ガイドの星のマークによる、レストランの評価はあまりにも有名です。
以下はその選別方法の受け売りですが、ガイドに載せる店を選ぶ調査員チームは、 1年をかけて各国の既存店や新規店を匿名で訪れ、自ら勘定を払うそうです。
ホテルやレストランを問わず、リストに掲載するかどうかは熟練のプロである 調査員が客観的に決め、見返りは何も求めないとの事。
レストランに限らず、宿泊設備なども評価してリストに載せてるようですが、 このミシュラン・ガイドに星マークを受けて掲載されるのは大変に名誉なことであり、 実際に星の数に見合ったグレードの素晴らしいレストランや宿泊設備であって、 調査年において旅行者にお勧めできる優良な施設であるということです。

 この☆マークシステムを真似てか、雑誌などで楽器の評価を☆マークで表す事が よくあります。楽器の試奏を行い☆マークを付けてる方は、出版社から声を掛けられた、 ちょっとだけ有名な演奏家や評論家が多いようですね。
新規に楽器の購入を考えてる方や、特定の機種を探してる方は、 この評価を結構参考とされてる方も多いかと思います。
しかし・・・・・・、ミシュラン・ガイドとの違いは、その評価が本当に正しいかどうか 疑われる要素が多いことです。
少なくてもギター関係の雑誌である場合、ギターメーカーやその商社は広告を 掲載します。
つまり出版社にとってお客様であり、そのお客様から提供、または無償で貸し出された 楽器を、その本の記事の中で誉める事はあってもけなす事はあるか???
また、評価する方の音の好みやメーカーの好みはどうなのか?
場合によっては、評価者が何処何処のメーカーのヒモであったりもします。
なので、評価記事を冷静に読むとそこそこに優等生的に書いてあり、 まちがっても悪評を述べる事はありません。
この辺が自分でお金を払って食べて泊まり、匿名により店側の影響を受けることなく 客観的な評価を下すミシュランガイドと比較して、あくまでもお客様に向かって購入意欲を 高めるためだけに偏向レンズを通して書かれた太鼓持ち評価と、大きく違うところだと 思います。

 さらには、そんな評価記事を鵜呑みにして、あたかも自分の意見であるがごとく 楽器について意見を述べる方もいらっしゃいます。
目から入った評価やスペックだけでお話されてるのでしょうけど・・・
本などで読んだ記事の内容が、いつのまにか自分の意見であるかのような 妄想を持ち、あたかも高名な評論家であるかのごとく、ご自身のHPでご意見を 堂々と発表されたりもします。
俗に言う高級機種を2本以上お持ちなら、普及機種は青春の思い出として、音の 評価に関係なく1本あれば十分でしょう。さらに同じような普及機種を買い求める事は 音を追求する上ではあり得ません。あるとしたら、遊び心だけですよね。
高級機種も普及機種も区別無く、味噌も糞もいっしょに語り出したら・・・・

素材の知識だけを持つ、味覚音痴が作ったグルメ本みたいな物です。


2006.3.31 記


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