一口で言えるもんじゃない


 ギターの音色、この機種はあ〜だ、あの機種はこ〜だと、単純に言い表せる ものではありません。あちこちの掲示板などを読む限り、弾いた経験の少ない 人の方が、そのように決め付けたがってるようにも見えますが・・・・・。
そもそも、木で作られるギターは二つとまったく同じ素材で作られる事は 有り得ないわけで、同じメーカーの同じ機種であっても、同じ材料名の木で 作られてるにすぎません。
ですから、個体差が合ってあたりまえで、逆にメーカーではその個体差を できるだけなくして、均等にできあがるように努力してる訳です。
同じ型番のギターが出来上がったときに、片方はMartin D-28音、もう一方は Gibson J-45の音では困るのです。(~_~;)

 高級なギターは販売価格に見合った中で可能な限りグレードの高い材質が 選ばれていて、個体によってそのグレードの中でバラツキが生じる訳です。
おそらくそれは見た目における、柾目や板目などとは関係のないレベル なのでしょう。木目が良くてもスカタンな音しかしない個体や、木目が悪くても グッドサウンドの個体はいくらでもあります。
推測ではありますが、メーカーでも、設計でおおよその音は推察できるので しょうけど、材質の違いによる個体レベルまでは管理できていないんじゃ ないでしょうか?もしそれが出来てるなら、そのメーカーは名器しか作らないと 思います。(-_-)ゞ゛ウーム
なので・・・・、基本的な音色は設計や製造工程で決まって、経年変化による 音の変化まではまったく未知の世界、個体差によるもの!!!
当たれば儲け外れれば損、しかしながら最低限その機種の音は持っている。
それが量産品のギターの音ではないでしょうか。
経年変化の中でユーザーの癖がついたりすることもあります。常に大音量で 豪快に弾いているユーザーであれば、軽く弾いても豪快に鳴るでしょう、しかし、 それなりのウェザーチェックは多いはずです。逆に小さい音で爪弾くようにしか 弾いてなければ、ユーザーが代わって豪快に弾いてみても、その奏法に 見合う音は簡単に出て来るはずもありません。
そしてこれらがセカンドハンズギターの歴史であったなら、あの機種だからこ〜だ、 あの機種だからあ〜だと、単純に言い切れるものではないこともおわかりいただけると 思います。

 選ぶ側にできる事と言ったら、1本でも多く試奏して、その機種の基本的な音を 理解することです。その上に個体差が乗ってきますから、それが自分の好みか どうか、わかるようになれば良いのです。
こればかりは経験がものを言うところであって、頭でっかちな文章で書ききれる ものではありません。音質や鳴りを追求するなら、目ではなく耳で選びましょう。


2007.1.5 記


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