試運転調整


 長年、建設機械の動作システムを設計・製作する仕事をしてきて、その試作品が 出来た時に行う『試運転調整』での対処方法ノウハウが、家電等のセルフ修理などに 非常に役立ってる気がする。
なにしろ初めての動作チェックなので、設計や製造を含めて、製作に当たっての すべての図面等が正しいとも限らない、未知の世界なのである。
動作としては、スイッチを操作すれば前に向けて動作するはずの機械が、ウンとも スンとも動かないとか、逆の動作をするとか、あるいはヒューズがぶっ飛ぶとか、 何が起こるかわからない目の前の現状の中で、製作上で間違いがあるのか、 あるいは回路設計図面は本当に正しいのか、目の前で起こった症状から何が 間違ってるのか探すのが楽しみでもあったりして・・・・。

 一般的な修理作業なら、修理マニュアルとかがあって、その内容に従って チェックを進めて行けば不具合原因が解決できるシステムとなってるハズだけど、 出来上がってから初めて動かす機械じゃ、何が悪くて正常に動かないかを 教えてくれるマニュアルなどあるはずもなく、ましてや図面が本当に正しいか 保証のない世界だから、目の前で起きた不具合から何が悪いのかを探っていく やり方しか無いのよね。
そんな場数を30年以上に渡って踏んでるから、マニュアルが無くても、分解方法を 探って、故障の症状から考えて原因を見つけ、修理していく能力が備わってきた みたいですね。

 勤務先の創業者社長が行っていた言葉、野球じゃ4割打者はいないけど、仕事 だったら成功か失敗かの5割でも凄い数値だから、挑戦したいものは何でも やってみれば良いんじゃない・・・と。
かくして、何があってもどうにかできるという感覚が育てられたのか?
恐れを知らないというか、どうにかなるさと・・・・、長いこと鍛えられたから、 とにかく、できなくても良いからやってみようになったみたい!?。

 自分の能力としてIQの数値は並より高いらしいけど、微分方程式とか高等数学を 理解するには150〜200のIQが無いと出来無いみたいで、それらは理解でき てないゆえ、そこまでの素質はないと自信をもって言い切れる、少なくても オッペンハイマーには遠く及ばない・・・・って、凡人じゃ当たり前ですな!
まあ勉強もせずに、某幹事長も同級生だった地元の進学校で、平均して真ん中より ちょっと後ろの成績で居られたので、記憶力は無いけど考える力はあったという 事なんですかねぇ?。

 電子回路は細かいところまで十分正確には理解してないけど、なんとなく感覚で 解ってるつもり・・・、コンピューターでもそうだけど、それでどうにかなってる みたい、要はフィーリング、右脳の感覚の世界ね。
幸にも、目ざといという能力は備わっているみたいで、転んでもただでは起きない 性格、失敗しても原因を理解して次に備えることはできてると自己分析。
なので・・・・、失敗しても次に活かせるさと、お初となる無謀な修理であっても、 これからも続けて行くのでしょうね。




 39年間共に仕事をしてきた、堀江邦治氏に捧ぐ

2024. 4.14 記


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