コーティング弦について


 エリクサーとダダリオのコーティング弦、両者を長期にわたり何度か使ってみましたが、 個人的にはエリクサー・ナノウェブが相当に長く使える事から、コーティングを施した目的も 達成しており、音色的にも必要十分であるような印象を受けてます。
まあ、他の弦は試したことはないので偉そうなことは言えませんが、自分なりの 結論としてここにまとめておこうかと思います。

 弦の表面にコーティング剤が塗られてるわけですから、当然ノン・コーティングの 弦よりもその音色はある程度抑えられ、初期的な金属的な感じの響きは少なく、 張ったばかりであっても、ちょっとだけ古い弦の音がします。
同じエリクサーでもナノウェブとポリウェブがあって、コーティングの厚さが異なるそうですが、 アコースティックギターにはナノウェブの方が良いように思えます。
ポリウェブですと、コーティングによる音質劣化が、イマイチ大きいように感じられます。

 本来の目的である耐久性、ダダリオの場合それほど長く使えるとは感じられません、 むしろ、価格の安いノーマル弦を頻繁に取り替えた方が良いようにさえ思います。
比較すると、エリクサーの寿命は非常に長いです。
自宅において、Gibson のカントリーウエスタンに張りっぱなしにしてありますが、 短くても半年、音色の若干の劣化を我慢すれば、2年以上でも使えました。
しかしながら・・・・・、寿命が長いといってもあくまでも張りっぱなしの状態で、弦の 音質としての寿命であり、機械的な耐久性ではありません。
寿命が長いエリクサーといえど、ギターを弾く都度、毎回弦を張ったり緩めたりしてると、 繰り返しのテンション変化でペグの巻き取り部分から切れてしまうことも多いらしく、 その場合には非常に高価な弦と化しますので、弾き終わった後に、ギターの弦を 必ず緩めて保管される方には向かないかもしれません。

 エリクサー・ナノウェブ、音色のイメージとして、個人的な意見ですが、マホガニー系の ギターに音色が合うように思えます。
ローズウッド系に使用したのでは、その特性を上手く表現できずに、ちょっと欲求不満な 音になってしまう感じを受けるのですが、マホガニー系の機種には相性が良くて、 その倍音加減と言い、しっくり来る印象があります。

 それから、これも私見かもしれませんが、人によってはコーティング弦は滑りすぎて 嫌だという方もいらっしゃいました。
まあ、ローコードしか押さえられない自分には、関係のない世界かもしれませんけど・・・・・・(^_^; アハハ…


2008.12.6 記


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