遊び心


 警報ランプやブザーに変わって、音声のメッセージで案内するシステムが市場に 出回りはじめたのは、とれくらい以前のことでしょうか?
お仕事の関連で、そんな音声警報装置を使い始めたころのお話です。
EP-ROMという半導体ICに音声メッセージが記録できるようになり、テープ等の メカニズムを使用せずに、プリント基板だけで構成された音声警報装置を、 自分がお仕事として設計している機械に採用しました。
まだそんなシステムが出始めたばかりのころであり馴染みがなく、量産といっても 数ヶ月で20〜30台程度しか作らない少量生産では、大手メーカーのようにきちんと メッセージをスタジオで録音して加工するなんて事は、特殊なメッセージ 内容とも相からまって、とてもできません。
なので、機種によって3〜4通り、メッセージの内容は約5秒程度までというこれらを、 すべて手作りで作成しました。
と言っても、勤務先にはマイクも録音装置もスタジオもないので、自宅にて深夜、 カセットテープを使って行ったのです。アナウンサーは前様、警報音は娘の おもちゃであるカシオトーンを使って自分が作りました。

「♪ピンポ〜ン、作業範囲が限界です」

「♪ピンポ〜ン、車体が傾いてます、水平にしてください」

「♪ピンポ〜ン、ジャッキアップが不十分です、張り出してください」

「♪ピンポ〜ン、燃料が切れました、補充してください」

・・・・・などとメッセージを録音して、ROMライターを使ってEP−ROMに書き込んで いった、手作りののんびりした時代でした。

 しかしながら・・・・元来が、ルーチンワークに従った単純なマニュアル作業が 苦手な性格をしておりますので、少数とは言え同じメッセージをEP−ROMに 連続して書き込む作業に飽きてきます。
そこでついつい良からぬことを考え出して・・・・・、面白そうなメッセージを作って 録音してみました。よくもまあ前様もアナウンスに協力したものです。f(^^;) ポリポリ


「♪ピンポ〜ン、作業範囲が限界です」

     ↓

「♪ピンポ〜ン、理解能力が限界です」




「♪ピンポ〜ン、車体が傾いてます、水平にしてください」

     ↓

「♪ピンポ〜ン、家計が傾いてます、救済してください」




「♪ピンポ〜ン、ジャッキアップが不十分です、張り出してください」

     ↓

「♪ピンポ〜ン、ベースアップが不十分です、世間並みにしてください」




「♪ピンポ〜ン、燃料が切れました、補充してください」

     ↓

「♪ピンポ〜ン、アルコールが切れました、接待してください」


 というジョークバージョンのEP−ROMも1個作っておきました。
1個あればいくらでもコピーが効くので・・・・・(f^^) ボリボリ
そしていつだったか、修理で戻ってきた機械に、そのICを差し替えて 返却しました。ヾ(- -;)コラコラ
その後どうなったのかは・・・・・・、知りません。(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ


2008.12.22 記


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