ブレンド


 コーヒー豆を何種類か混ぜ合わせて、苦味や酸味、香りの バランスを取り、単品の場合とは違う好みの味になるように 混ぜ合わせることをブレンドと呼ぶのですが、世の中にはその本質をまったく無視した 『ブレンド』のコーヒーがまかり通ってます。
その典型例としては、コーヒー豆を売ってるお店等で○○ブレンドと称して、 焼きあがったコーヒー豆をストッカーの中に蓄えてるのをご覧になる事があるかと 思いますが、その豆の色、焙煎加減を目視でよ〜く見ると、すべての豆が 同じ色で仕上がってます。
つまりこれは、コーヒー豆を焙煎する前から何種類かの豆を生の状態で混ぜておいて、 それらをまとめて焙煎する形式をとってるんですよね。
一見合理的なやり方のように思えますが、これは大きな間違いです。

 そもそも生のコーヒー豆自体が、その豆としての保存状態が同じである訳が ありません。当然、種類も産地も作り方も違うのですから、水分含有量ひとつに しても一致することはあり得ないのです。そんな豆を生の状態で混ぜ合わせて まとめて焙煎したところで、それぞれの豆が上手く焙煎できるはずはないでしょう。
帯に短しタスキに長しで、すべての豆の焙煎が中途半端になってしまいます。
焙煎をしてみればわかりますが、同じ火加減でも、豆の種類によって焼きあがり具合が微妙に 変わってきます、違う種類の豆を、まったく同じ時間と火加減で一定に焼き上げるということは 不可能なのです。コーヒー豆は生き物ですしね!

 さらに言及するなら、コーヒー豆の種類によってベストとなる焙煎は違ってきます。
浅炒で良い味が出る豆もあれば、深炒にした方が良くなる場合もありますし、まず第一に 人それぞれで好みが違いますから、万人向けの焙煎ってのもあろうはずもないのですよね。
だから、それでOKを出す人は、味がわからない人ってことにもなるんです。(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ
自分にとって、そのコーヒー豆のベストの位置と思える焙煎を施して、それが何種類かあって、 そこから分量を選んでミックスする事が本当の意味の『ブレンド』になる訳です。
ですから、店頭のストッカーに同じ色で並んでる○○ブレンドは、本来のブレンドではなくて、 単なる混ぜ合わに過ぎません。
まあそれでも好みに合った美味しいコーヒーが抽出できれば、それはそれでOKですから、 こうやって屁理屈を並べてるのが正しいとも言えない、それがコーヒーっていう 嗜好品の趣味なのでしょう。f(^^;) ポリポリ

 実際には、焙煎深さの違う豆をブレンドするって、出来そうで出来ません。
これも自家焙煎ならではの楽しみ方ですね。
我が家の場合で、1杯あたりのコーヒーの豆代原価は¥20以下です。
家計にもやさしい自家焙煎を、皆様是非!( ^o^)□


2009.1.26 記


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