スピーカーの置き方


 オーディオブームの頃は、多くの専門的な雑誌があってそこで取り上げられ、自分なりに 試行錯誤されて結論を出された方も多かったかと思います。
そんなブームも去ってから久しく、今の時代はと、友人知人との会話やブログなどに 掲載されてるオーディオ装置類の設置状況から、その実態を鑑みると・・・・

 まずひとこと言いたいのは、「パソコン用のスピーカー等と一緒にするな!」です。
音にこだわりを持っていて、BOSE社のスピーカー、またはそれに匹敵するような 音響設備と呼べるだけのスピーカーをお持ちなら良いのですが、パソコンのおまけのような 1セットで数千円程度の品物は論外です。どうやっても良い音が出るはずはありません。
もっとも、パソコンからの音楽信号の出力自体、期待する方がおかしいのですけどね。
あえてここで理由は述べませんが、もちろん、ミニコンポも蚊帳の外です。(--;)ノ シッシッ

 とりあえず、2個で定価¥50000以上のスピーカーであることを前提にさせていただきますと、 小型ブックシェルフタイプとはいえ、机の上にポンと置いてまともな音が出ることはないでしょう。
スピーカーは、本体から前方に発する直接音以外に、自身が前方以外に発する音や、それによる 周囲からの反射、置き場所の強度や剛性などから、非常に大きな影響を受けるのです。
ブックシェルフとは本棚用スピーカーという意味ですが、実際に本に挟むように本棚に置く ことはないですし、それで置き方がベストというものでもありません。

 置き方の基本の第一歩として、床に直に置けるフロアー型の構造になってないなら、 ベタで置いてはいけません。かならずスピーカー用の足、もしくはスタンドを使い、床からの 距離を取りましょう。
スピーカーの下面と床面との距離で、低音の影響がもの凄く変化しますので、 このファクターはとても重要です、ベタ置きして良い音が出ることは皆無と言っても 言い過ぎではないでしょう。
我が家で愛用してるJBL4344も、特定寸法以上の隙間を取れとメーカーが推奨しています。

 次に、スピーカーと周囲の壁等までも一定の距離は必要です。
この距離が大きいと、スピーカー単体からの発信音のみとなり、優秀なスピーカーなら それなりに魅力ある音を、ダメなスピーカーならどことなく寂しい音を響かせてくれます。
そしてこの距離が確保できないと、優秀なスピーカーでもダメな音を出してしまったり 聴くに耐えない音になったりするんですよね。(T△T) アウアウ〜
上でちょっとだけ書いてますが、スピーカーから出る音は正面だけとは限らない、 バッフル面からの回り込みや、スピーカーボックス自体も振動して音を 前後左右に発してますから、距離によってはその反射音が音に影響を及ぼしてきます。
その特徴は、高音ほど影響が少なく、低音ほど大きくなってきます。ましてや バスレフポートなんてものがあるスピーカーでは尚更となります。
また、スピーカーの背面から壁までの距離、これもけっこう効いてきます。
スピーカーによってはコーナー型とか、後面に向けてユニットが収まってるものもあり、 これらは後面やその周辺の壁を使って、そこからの反射音を利用して低音を増幅 するようなセッティングを前提としてますから、その置き方は非常に重要となります。
BOSE 901やTANNOY AUTOGRAPH なんてのがその典型でしょうかねぇ?
我が家のTANNOYはAUTOGRAPHではなく、昔のSTIRLINGですが、部屋のコーナーに 置いて反射音により低域が増幅されるようなセッティングを試みてますが、どうやら 上手くいってるみたいです。
本体をズズ〜イと前のほうへ引っ張り出してきて、周囲からの影響なく音を出す場合と、大きく 違ってますからね。(^ー^)v

 新しいSTIRLINGのフロアー型を購入され、アンプ類と一緒に移動式のラックにキッチリ収めて 音楽を奏でてらっしゃる方が知人におりますが、その響きはとても言い表せるものではありません。
スピーカーのセッティングってのはとても大事なんです。
同じ機種であってもまったく違う響き方になりますし、収容の都合で寸法だけで収めてしまうと、 良い音で鳴りきるはずは在りえません。
せっかくの高級スピーカーが、その能力を発揮することなく悲惨な音で鳴ってしまいます。Y(>_<、)Y
日本の狭い住宅事情ですから、もし置き場所に余裕がないなら、小型でも素性の良い高級な機種を 選択して、十分なセッティングを施されることをお勧めします。
また、国産品か海外製品かと悩むところがあるとしたら、『音楽』に込められた感動が聴きたいなら、 傾向的に無機質でない海外製品が良いかと思います。
海外製品でも、USA製品とヨーロッパ製品でそのテイストと言いますか、音楽表現の違いがありますので お好みのものを選ばれると良いでしょう。
あるいは両方を選ぶという手もあります。(~-~;)ヾ(-_-;)コラコラ


2009.1.31 記


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