個人輸入の昔


 インターネットとパソコンの普及で、海外から商品を購入するのが ずいぶんと楽になってきました。欲しいと思う商品を検索して、ネット販売されてる 品ならばクリックして、以後は購入手続きの指示に従ってキーボードを 叩けば、数週間後、速ければ5日後には自宅まで品物が届いてるんです からね。
その見返りとしてか、ゆっくりとカタログを眺めるということが無くなってきました。
我が家で海外から個人購入してた当初は・・・・

 まずカタログを入手するところから始まります。
個人輸入の方法が紹介されているムック本などから、興味のある品物を 扱ってる業者を探して、海外にあるそのお店に英文で手紙書いて日本まで カタログを送ってもらいます。まあ、この英文例は雑誌で紹介されてましたので、 自分で英作文を考えないで済むだけ助かりますけど、英語が苦手なので かなり大変な作業でもありました。(;^_^ A フキフキ
海外製品で欲しいものがあって、それを扱うお店が本などで紹介されてない 場合は、自ら調べに上京します、目的地は浜松町の貿易センタービル。
そこでJETRO(日本貿易振興機構)へ行き、品物を扱っていて輸出してくれる ショップの情報を探すのです。
お店が見つかったら、カタログを請求するエアーメールを送って到着を待つことになり、 速ければ2週間、遅ければ6ヶ月、最悪はカタログが到着せず・・・も在りです。(T.T)
また、場合によっては送料やカタログが有償で、その代金を支払わなければ なりません。

 カタログが届いたら早速注文に掛かりますが、基本的には全部英文、 辞書を片手に悪戦苦闘が続きます。しかしながら、海外製品が欲しいという 欲望は自己の学習能力を高め、なんとか理解できてしまいます。 やはり『好きこそものの上手なれ』そのままですね。
カタログに同封される、あるいはページに記載されてるオーダーフォームシートを 埋める形で注文を書いていきますが、業者さんによっては、そのオーダーフォームが 無い場合もあり、そんなときはムック本にあるものを参考にしてオーダー フォームシートを自作します。
一通り書き終わったら、誤字脱字やミスが無いか何度も何度もチェックを重ねて、 これでOKと確信できたらエアーメールで郵送します。
支払いがクレジットカードなら、おおよそはこれでOKとなりますが、中には カードが使えない業者さんもいて、そんなときには発注後に送料を含んだ見積を もらって、それに見合うだけの郵便為替などを送らなければなりません。
その間はまた2〜4週間かかりますので、今では信じられないくらい時間を 要してたことになります。なにしろ郵便以外は通信手段が無かったんですからね。

 注文書の発送が完了したら、選択した輸送手段によって荷物を待つことに なります、航空便による空輸は早いですが送料は高くなりますし、荷が重ければ 重いほど、重量に比例して高額となっていきます。送料をケチるには船便が 最適ですが、それなりに時間がかかって、3〜6ヶ月が待ち時間の相場でした。

 その後にFAXが普及して、郵送によるやり取りの時間が少なくはなりましたが、 船便で送ってもらうとやはり3〜6ヶ月は掛かりました。
税関手続き等は今と同じようなものでしょうけど、たまに関税が掛からずに手元に 届いたりすると嬉しくなっちゃいます。また、日本と違って、外国ではかなり いい加減なところもあって、発注したものが正確に届くかというと、10%程度の ミスはかならずあるとか考えておいた方が良いでしょう。
LPを頼んだのに、カセットテープを送ってよこした業者もありましたからね。
最近はPCによるオーダーフォームや、バーコード方式の導入などにより、ずいぶんと ミスも減ってきたとは思えますが、届くまでは何があるかはわかりません。
すべて自己責任、これが個人輸入の原則でもありますね。
ここだけは変わってないかな?


 おかげさまで、大物ではギターを4本個人輸入で入手しましたし、今となっては 貴重な英国盤のLPレコードでの名曲、名演奏の数々を手に入れることができました。
お友だちにもずいぶんと波及したようですし、それで得をされた方も多くいらっしゃったと 思います。
何事も経験ですかねぇ? やってみないことのには、何の扉も開きません。


2010.1.22 記


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