嗚呼〜レコード盤


 音楽好きの本質として、少しでも良い音で音楽を聴きたいから オーディオにも凝ってるわけで、機器メーカーのブランドとかには 興味はございません。ま〜世に出した製品が一流と評価されたから ブランドとして確立したってことは、あるのでしょうけどね。
そしてどんな再生装置も、入力源として音楽ソフトが必要です、今は データー配信やSACDなどで高音質のものも出てますが、昔は アナログのレコード盤でした。
音の入り口として、レコードプレーヤーにこだわってる方も多いかと 思います。古くは業務用のEMTとか、ガラード、トーレンス、 マイクロ、DENON、エクスクルーシブなどに、こだわりのトーンアーム やカートリッジの高級品を揃えてお持ちの方も多いでしょう。
現在、高級と冠されるレコードプレーヤーは、新品に於いてほぼ7ケタの 日本価格になってしまいした。そんなレコードプレーヤー類 を使って、アナログ入力としてレコード盤から音を取り出すのですが・・・。

 昨晩聴いた、ブラームスのハンガリアン舞曲の国内盤はいけません、 レコード盤の帯には、『重量盤』『高音質』の文字が掲載されてましたが、 いざ聴いてみると、音の切れ込みが浅く、各楽器の音がハッキリしないん ですね、混ぜ合わさった感じで、音が団子状態になって聞こえてきます。
重量盤であっても、音質自体が冴えないのでは、その意味が何もありません。
もう一度カッティングし直して欲しいようなレコード盤でした。
あまりの音質の劣悪さに、耳直しをしようと英国コロンビア盤の ドボルジャークの『新世界』に掛け替えてみましたが、最初の弱音の 部分からして音質の次元が違うのがよくわかります。
やはりレコード盤、その素性が良くないと、いかに高級なオーディオ 装置をもってしても、その盤質の悪さそのものが、さらけ出される だけですね。けして上手くまとめて、それなりに聴かせてくれるわけ ではありません。

 しかし、なんで国内盤って音質が悪いものが非常に多いのでしょう?
お気に入りのアーティストでもあるグレン・グールド、昔からポツリ、 ポツリと高価なレコードを買い揃えていました、秋葉原の某ショップで 入手したドイツからの 輸入盤や、海外通販で購入したUS盤、UK盤は素晴らしい音色で 彼のピアノを響かせてくれますが、日本のCBS・SONY盤、少し 靄がかかったような、こもった音質になってます。
中古も含めて、少しづつ買い直して入れ替えてはいましたが、LPでは すでに入手できない作品も多くなってしまい、バッハ作品の中では トッカータとフランス組曲が日本盤のままです。
ドイツからのボックスセットの中に、トッカータの一部が収録されていて、 その盤と日本盤を聴き比べると、その差はあまりに大きく、お気に入りの 楽曲でもある故に入手できなかったのが悔しくてなりません。
日本盤のLPを聴くなら、まだリマスターされたCDを聴いた方が はるかにマシでもあります。
そんなグールドのCD、UKの輸入盤で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ集、 6枚組が¥1373、モーツアルト、ピアノソナタ全集5枚組が¥1114、 ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集3枚組で¥995、なんてのが通販サイトで 送料無料にて売られていると、同じ曲の輸入盤LPを所有してても、ついつい ポチっと購入してしまいます。
これらの価格でバッハのLPも再発売されたら・・・、もう言うことは無いん ですけどね。


2012.10.31 記


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