R.I.P Mr M
家の近所に個人でオーディオショップを営んでる方が住んでいて、独身の
一人暮らしであったが、先日その近くのとんかつ屋さんへ食事に行ったところ、
お店の庭先で営業用のミニバンが、しばらく動いた様子はなく、長期間放置に
より朽ちた状態で置いて有った。
もう営業はしていないのかと思えたが、後日、お店の近くを通ると、解体
業者が入って片づけをしていたので、もしかしたらお亡くなりになってるのかも
しれない。
確認した訳ではないので、まだ生きている可能性もあるが、オーディオ
マニアにとって、レコードや、マッキントッシュ、マランツの真空管アンプ、
JBLやタンノイなど、山のような御宝が詰まった家を解体するって事は、
少なくても、普通に会話して、食べての日常生活ができるレベルでは無いで
あろうから、お亡くなりになったと仮定して勝手に話を進めようと思う。
仮にMさんとしておこう、彼と初めて会ったのは、今の住居で両親と兄が
レストランを営んでいて、その手伝いをしてた頃、おおよそ40年前である。
お店に昼食を食べに来て、BGM用に使ってたオーディオ機器の話から御付き
合いが始まった気がする。
その後に家を出て近所の団地に前様と住み始め、Mさんから、オーディオ用
カートリッジのDENON DL−103、スピーカーBOSE 901W等を
購入した。
近所だったこともあり、お店にもよく出向いてMさんの母親ともよくお話させて
いただいた。Mさんは独身で母一人子一人の生活だった。
オーディオショップと言っても在庫で飾ってある品は無く、すべて取寄せ、店に
有るのは個人の自慢のオーディオ機器だけだった。
レコードプレーヤーはガラード、アームはオルトフォン、カートリッジは
SPU、プリアンプもパワーアンプも真空管で、マッキントッシュやマランツ、
スピーカーはJBLのLE−8TとTANNOYのアーデンだったかな?
オーレックス・ジャズ・フェスティバルでのミスティとか、村岡 実(尺八)の
バンブーとかをレコードで良く聴かせてもらったが、上記のシステムから
LE−8Tで聴くサックスの音、BOSEの901Wから聴ける音とは違って
実に官能的だったのを覚えてる。
団地に遊びに来たMさんから、「BOSEの901Wも良いスピーカーですよ、
サブスピーカーとして・・・・・」と漏らしたのを、前様は聞き逃さな
かった!
その後にまた現在の住居に戻ることになり、長女も生まれたが、Mさん
写真家でもあり、いろいろと娘や前様を撮ってくれた、今にして思えば善意では
なく営業戦略であったけど・・・・。そんな写真がまだあちこちに飾ってもある。
娘もMさんの母親に良くなついていて、遊びに連れて行けとせがまれることも
多かったな・・・、そしてMさんから購入した一番お高いオーディオ製品が、
現在も使ってるJBL4344である。

おそらく他店で購入した方が安いで
あろうことは分かってるけど、当時のお付き合いでMさんからの購入だったのよね。
Mさんから最後に購入したのはトーレンスのターンテーブル、TD−521Sと
SME312のトーンアームでした。

購入した時のすったもんだと、保証期間内に故障して修理に出したターン
テーブルでしたが、その時のMさんの態度に嫌気が注して、以後のお付き合いは
なくなりました。
この辺は、やはりオーディオマニアで旧友のF氏も、Mさんの意味不明な言動に
あきれ返って我が家と同様に疎遠を選択・・・・だったかな?
ご縁が無くなってから20数年、ご近所なのでたまにスーパーなどで見かける
事はありましたが、ヘヤースタイルをビシッと固めた、とてもポマード臭い
Mさんでしたので、化学物質過敏症になってしまった前様からは絶対に
受け入れられるハズはなく、偶然の接近遭遇でご挨拶程度の会話はあっても
家の中に入ってもらってゆっくりとお話しする・・・・ってのは、以後はまったく
無かったですねぇ。
最近は見かける事が無かったので、すっかり失念しておりましたが、
お母さんが亡くなってから一人住まいだった家を第三者が取り壊してるって
ことは・・・・・・。
R.I.P Mr M
2019.5.16 記
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