JBL or TANNOY !?


 我が家で愛用してるメインのスピーカーは、JBL4344とTANNOY Stirling/TWの2機種。
JBLはチャンネルデバイダーを経由したマルチアンプシステムとしていて、 中高音用にはアキュフェーズのA−20をブリッジ接続でモノラルアンプと して充てており、2台使ってます、低音用には同じくアキュフェーズの P-550を、こちらは通常のステレオ接続となってますので、JBLで聴く 場合には、チャンネルデバイダーとパワーアンプ3台にも電源を入れな ければなりません。A級アンプですから、入力の無い通電状態だけでも1台 あたり160ワットの消費電力と無駄に電気を食っていて、P−550と 合わせて、黙って520ワットが消費されてる計算であります。
チャンネルデバイダーは20ワット、プリアンプが50ワット、フォノ・ イコライザーアンプが35ワットなので、トータルでは625ワットの 消費電力になりますね、音も出さずに通電してるだけで・・・・・・・。
P−550が定格出力となると、さらに720ワットが加算されますから、 1345ワット・・・・・って、電気食い虫であります。

 これに対してTANNOY Stirling/TWで聴く場合には、プリ アンプとフォノイコライザーアンプは共通なので、合わせて85ワットに、 Stirling用のパワーアンプ、QUAD707に通電するだけなので、 音が出ていない状態では、合計でも200ワットの消費電力はないはず!?。
カタログが無いので判りませんが、QUAD707の定格出力は、ステレオで 125ワット+125ワットなので、消費電力はその2倍としても500ワット ですね、定格出力時での消費電力は。JBLを使った場合の三分の一以下で あります。
まあ素直に考えれば、JBLでは3台、TANNOYでは1台のパワーアンプ ですから、消費電力もその組み合わせからJBLでは3倍ですかねぇ。
なぜTANNOYにはQUADのアンプかと理由を述べるならば・・・・、 どちらも英国製であって、昔から相性が良いと言われており、QUADの アンプはTANNOYを鳴らすために作られてるとかの噂もあるくらいに、 実際にベストマッチに思えるんですよ。昔はLUXMANのSQ−38Dで TANNOYを鳴らすってのが相性が良いと言われてたそうですが、 個人的な好みとしては、昔に作った真空管アンプに於いて、ラックスキットの パワーアンプの音はちょっと暗く感じたのでイマイチかなと?
たぶん出力トランスの所為だとは思えるんですけどね、真空管はGE社の KT−88ゴールドライオンでしたから。
で、かの五味御大がGRFオートグラフをQUADの真空管アンプで鳴らして いたのは有名なお話なので、真空管とまでは行かなくても同じQUAD社製品を あてがってみたのですが、これまでに長きにわたり自宅で聴く限り、 確かに満足な組み合わせであると実感できました。

 基本的にJBLのスピーカーはジャズにおけるサックスなどの金管楽器の 再生などが、TANNOYではクラシックにおける弦楽器の再生などが得意と 言われてますが、果たしてその通りなのか、長い事両者で聴き続けてますが、 未だにはっきりとは言い切れません。クラシックの弦の再生に於いては、 同じ音楽ソースで聴く限り、Stirling/TWでの再生の方が音が太く 聴こえる感じはします、比較すると4344では細く感じますね。
ではサックスではJBLの方が魅力的に聴こえるかと言えば、TANNOY での再生もまた別の味があって魅力的なのです。
JBL4344とTANNOY Stirling/TW、スピーカーの構成も 大きさも全然違いますが、出て来る再生音からは大きさの差はそれほど 感じません。むしろ25cmの同軸2ウェイであるStirlingの 方が、38cmウーファーをP−550にて単独で鳴らしてるJBL4344 よりも、低音がゆたかに聴こえる時もあったりします。
映画などを再生してフルボリュームで効果音などを楽しむなら、圧倒的に JBL4344とパワーアンプ3台の組み合わせの方が有利ですが、 シンプルな構成の音楽ソースでは甲乙つけがたいですね。
コスト的に比較するとStirling/TWとQUAD707のアンプ、 販売してた当時の定価での合計は¥660000ですから、別売の専用スタンドを 加えても約¥720000と、JBLでの組み合わせの三分の一以下の価格、 再生音を聴く限り、非常にコストパフォーマンスは高いと思えます。
もっともオーディオなんて趣味は、突き詰めていくと、ごくわずかの音の グレードアップを求めて、そこに無制限にお金を掛ける場合もありますので、 コストパフォーマンス云々なんて表現は無粋とも言えますけどね。
もし予算が無くて、それでもオーディオ的に良い音が聴きたいと思うなら、 Stirling/TWとQUAD707のアンプの組み合わせは最高だと 言いきっても良いかな・・・・?、しかしながら、最近のTANNOY製品は お高いです、とても新しい製品は買えません、なのでウレタンエッジの 劣化があるJBL製品よりは、中古でもいいからTANNOY製品を 入手して、それなりのアンプで駆動させた方が、総合的にお得な気がします かねぇ?、お金に不自由なく、圧倒的な物量とコストをつぎ込める場が有るなら JBLの38cmツインウーファーでのシステムも良いですが・・・・。
家に有る二組のスピーカーシステム、長いこと聴き続けて考慮すると そんな結果が出てきそうですわん。


2019.6.21 記


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