どこまで修理します?


 D12−20、エクストラライトゲージでも12弦を張ってると、 ハイポジションで弦高が高くて、チューニングも不安定になり とても使えない状態でした。
思い切ってネックリセットの修理依頼に出したら、本来なら 無いはずのアジャスタブル・ロッドがネックブロックを貫通して 取り付けられており、容易にはネックは外せないと返されて きました。!(°∇°;) え”!!
とりあえず普通に6弦を張って使ってると音はとても良いギターで、 前様もその音はお気に入りである・・・とか。"r(^^;) ポリポリ

 よく鳴るボディがあればネックを差し替えてでも使う!という 発想が頭に芽生え、そんなむちゃくちゃな修理だか改造だか わからない作業を行ってくれるリペアー工房を探しました。
見積りを依頼してもご返事さえいただけないショップもある中、 HPコーディネーターさまの多大なる御尽力を受け、某所にて 高度な職人技にて修理をしていただくことができました。(^○^)
この詳細は D12−20を!

 結果として総額¥120000程度で購入したギターに、修理費用を これまでの総合計で¥264000掛けました。この他にウェバリーのペグ代も 掛かってます。(^◇^;)> イヤァ〜
果たしてこの金額を掛けた価値は???
音として非常に気に入ってるものであり、同レベルの音質や演奏製を 要求して楽器を探しても、同じ金額程度で見つかる可能性は低いと 推測されますので、これはこれで良いんじゃないかと・・・、支払いとしても 金利無しの分割払いにもなった訳で・・・・・。ヾ(°∇°*) オイオイ

 オリジナリティな価値というものには興味がありません。
グロテスクな改造が良いとは言いませんが、楽器として自分で購入した 以上、本来持っている要素を悪化させる方向でなければ、基本的なスタンス さえキープできればどのような内容でも修理かと思います。
例えばネック起きの場合、ネックリセットが最良の正当な修理であり、 ブリッジを削ったり、ボディ上の指板を削ったりは、正しくない修理だと 考えてます。サドルを低くすることで対応ができなくなったなら、迷わず ネックリセットを行うでしょう。

 D12−20の外されたネックを見て、本来あるべきTバーロッドがアジャスタブル ・ロッドに置き換えられているのがわかりましたが、その取り付け方は デタラメなものでした。誰が改造したのかわかりませんが、アジャスターが 効くような溝切りになっていません。ロッドを回すと指板が圧縮を受ける だけの構造でした。そんなガラクタとも呼べるネックを、完璧に 手作りされた精度の高いものに差し替えた訳ですから、楽器として完全に復活 できました。ついでに12弦を6弦仕様にしていただきましたが・・・(^^ゞ

 消耗したブリッジプレートや指板の交換も修理だと思います。
車も、メーカー出荷時の仕様のまま乗ってる人はいないでしょうし、 消耗したタイヤなどにしろ、出荷時とまったく同じ品物を付ける方は 稀でしょう。ガソリンやオイルにしてもしかりです、出荷時と同じメーカー、 品番を使ってますか?
楽器も、メーカー出荷時がオリジナルだとしても、使用者としてはそれに従う 必要は何もない訳です。自分の好みやプレイスタイルに合わせて、 調整やら修理をすればOKであり、ブリッジを削るなどの間違った修理を 施される方が、オリジナリティとしての価値を下げるような気がします。
オリジナリティが持つものは、それのこだわって価値を見出す リセールバリューだけじゃないでしょうか?
切手のようなコレクションでは手垢がついたら価値が下がりますから、 可能な限り丁寧に扱って買った時のままを維持してますが、楽器の場合、時が来たら高価で 売り払おうとお考えの方は、オリジナリティを大切にして一切の修理などされずに、 そのまま保存されていれば良いわけですよね。(~-~;)ヾ(-_-;)コラコラ


2005.11.16 記


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