セブンティー


 花の17歳から53年、今年で70歳になる。
誰でもそうかもしれないけど、53年前、今の自分は想像できなかったな。
当時あったバッタ屋、雑貨店であるが何でも安く売っていたお店で、¥7300 の名前のしれないメーカーの安物ギターを買って弾き始めたころ。
東京はお茶の水へ行って、ヘッドに縦ロゴでメーカー名が入った高級ギターを ショウ・ケースの外から初めて見た時代、プライスを観れば恐ろしい価格としか 思えなかったお年頃・・・・、楽器屋さんにずらっと並んでるヤマハのギター、 ¥10000ちょっとのものはなにも無いけど、プライスが上がるにつれて、 装飾が増えて行くのを教えられた、ボディや指版に白いバインディングが入って 行ったり、糸巻が金色になったりして・・・、当時で一番高かったのは ¥70000だっただろうか?
田舎である自宅の近所の楽器屋さん、中央のショウ・ケースにギブソンの ハミングバードが飾ってあった、価格は¥250000だった!
その数年後にアルバイトでためたお金でGuild D−50をお茶の水へ 買いに行った、まだ消費税は無くて、現金で¥230000にて購入してきて から50年が経過してる。
今や自分の所有物として8本のギターがあって、一番安いものは¥50000 位・・・正確な買値は忘れてる・・・だけど、一番高価なのは25年前に $10800で購入したMartinのD−45GEであろう、使用材料の 希少性から中古品でも高騰してて、当時の購入価格の2倍以上が相場となって いる我が家の壁掛け預金でもある。
30年前に$2587.50で直輸入したサンタクルーズのギターも、最近の 新品販売価格が$8500を超えていて・・・・、始まりである¥7300の 安物ギターからはものすごく進歩しているな・・・・と。

 オーディオ機材についても同様ですね、高校生の頃は電蓄でレコードを 聞いていたけど、サイモン&ガーファンクルの『アメリカ』を再生すると、 ドラムスのバスタムのドンドンという響きが、トントンと小太鼓を叩いてる 聴こえる代物でした〜・・・、今では、オーディオ機材の置き場所として、 地面からコンクリートで1m固めた上にセットアップされ、すぐ傍で飛んでも 跳ねてもレコード針が影響を受けることの無い床であり、アキュフェーズ製品の 本格的なプリアンプ、フォノイコライザーアンプ、パワーアンプにてJBL 4344を駆動してるし、パワーアンプをQUADにしてのTANNOY  STARLINGも楽しめるようになってる。
なのでライブコンサートに行かなくても、ライブ映像のソフトがあれば、 会場に居たのと同等の音量・・・とまではいかなくても、十分に楽しめる環境 にはなってるのよね、ひきこもりになるわけだわ。
その昔、ヤマハのスピーカーNS―1000Mの1本で¥108000という 定価を見て腰を抜かしておりましたが、まさかその後に自分がJBLの4344 なんてスピーカーを購入することがあるなんて、夢にも思いませんでしたね。
プリアンプも東芝のSY−88(当時の定価¥180000也)を購入して レコードの音を聴いて、プリアンプをまともなものに替えればここまで音が 良くなるんだと実感してから、同様の体験んを2回するまでに・・・・、 SY−88が壊れ掛かってきたのでアキュフェーズのC−280Vに買い替え、 さらにまたこれも壊れかけてきたので退職金でC−3850へと!
フォノイコライザーはC−27のままですが、今後もこれで十分でしょう。
オーディオ機材も最近は高騰に次ぐ高騰で、年金暮らしの身になってしまった 今では、買い替えはもう不可能ですね、ギターと同じで、昔に揃えといて 良かったと思いまする。

 その他にも音響機材が充実してる我が家、前様が言うには下手なライブ環境で 音楽を聴くよりも家で聴いてる方がマシだと・・・、まあそんな環境を手放した バンド仲間もおりましたけど・・・、相方さんと二人のユニット、基本的に ギター1本での演奏ですけど、徐々にコーラスユニットとして成長できてる ように思えなくは無いですね、月に2回の練習を録音しては聴くのが、最近の ライフワークになりつつあります。
53年前にこんな生活、想像できるハズはないですよね。


2025. 8.18 記


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