2つ目の衝撃


 英訳すると、どこかで聞いたような言葉になりますけど・・・・・(^^ゞ
これがコーヒー豆の焙煎の場合、2ハゼと呼ぶようです。

 コーヒー豆の自家焙煎を行うようになって約30年、最後はいつも、この 2ハゼ音との勝負でした。
完全に自動化されて、焙煎機の釜の中の温度が任意に保てて、 同じ含有水分量の同じ種類の豆だけを焙煎するなら、マニュアル 通りで良いのかもしれませんけど、焙烙を手にしての直火焙煎では マニュアルは存在しません。その都度、炎と豆と外気温度と、自分の 感性と体力による一発勝負です。
さすがに30年も焙煎を続けていると、大きくムラだらけになるようなヘマは しませんが、完璧に仕上がった快心の出来上がり、次の豆も同じ調子で 焙煎できれば・・・・・と思ったところで、豆の種類が変わると同じ様な 仕上がりにはなりません、豆は生き物のようです。(>_<)

 我家流の焙煎について簡単に説明しますと・・・・

1. 豆を洗う
2. 焙烙の中に豆を入れ、強火の中で焙烙を特に強く振る
3. 豆に少し色が付き始めてところで、炎との距離を取る
4. 均等にムラ焼けしないように振りつつ、最初のハゼ音を待つ
5. 1ハゼの音を聞く(豆のパチパチとはじける音)
6. さらに継続して振るが、ムラ焼けしそうな場合などは炎との距離を再調整する
7. 2ハゼの音を聞く(1ハゼよりも高音でチリチリという感じ)
8. 豆の種類によって、2ハゼ音のどこで終了するかを変えて焙煎完了
9. ザルにあけて冷却する

とまあ、こんな感じで豆を焼いてるのですが、特にNo.8がポイントになります。
炎をが強すぎると、1ハゼと2ハゼの間に時間が無く、継続して2ハゼになって しまったり、ムラになったりします。また逆に火力が弱かったりすると、いつまで たっても2ハゼにならなかったりします。
2ハゼ音が始まって、どこで焙煎を止めるか、こればかりは数多く焼いて、 豆の種類による違いなど、自分の好みを覚えて置くしかありません。
当然ながら、マンデリンとモカでは異なりますし、好みの焙煎深さによって その程度はまた異なってきます。
イタリアンローストであれば2ハゼが全部終わるまで炒りますが、フルシティ ・ローストを中心に、フレンチ・ローストまで行くか、シティ・ロースト程度で 抑えるか、豆の特性と、その時の自分の好みにより前後させています。

ご参考までにローストの深さは

1. シナモン・ロースト
2. ミディアム・ロースト
3. ハイ・ロースト
4. シティ・ロースト
5. フルシティ・ロースト
6. フレンチ・ロースト
7. イタリアン・ロースト

1. のシナモン・ローストは、本来のアメリカンコーヒーの焙煎加減で浅炒りです、 下に行くほど深炒りとなります。
一般に食品売り場で市販されてる豆は、2. または 3. で中炒り程度まで、 1ハゼが終わった程度で焙煎を終了してるものがほとんどです、2ハゼまでは 炒ってないでしょう。
コーヒー専門店ではそれ以上の深さまで焙煎する場合が多いようですね。
シティ・ロースト以上は急速に焙煎が進みますから、焙煎終了を見極めるのが 難しくなりますので、大工場でのマニュアル通りによる量産には向かないのかも しれません?(- .-)ヾ ポリポリ
アイスコーヒーにはフレンチ・ロースト以上に深く炒ります。これは 深く炒るほど抽出成分のタンニンが燃えて減少し、アイスコーヒーとして 冷えた時にタンニンが固まって濁るのを防ぐ意味もあります。
ですから、上記の1〜4程度の焙煎ではコーヒーが冷めてしまった場合や、 アイスコーヒーにした場合などで濁ってしまいます。(~_~;)

 深炒りのコーヒー、苦くて黒っぽくて強くて体に悪そうですが、 カフェイン成分やタンニン成分などは燃えてしまって、抽出してもそこに含まれませんので 逆に健康には良いのです。薄い感じの浅炒りのアメリカンコーヒーより、 深炒りの濃い感じのアイスコーヒーの方が、体への刺激成分が少ないん ですね。
体のためにも、深炒りのコーヒーを飲みましょう・・・、できればノワール =ブラックで!!!


 深炒りのコーヒー豆を挽く時に荒く挽くと、ドリップなどで抽出した場合に 焦げ臭くて苦くなります。
深炒りのコーヒー豆の場合は、細かく挽くのも甘味を出すテクニックですね、 詳しくはこの次にでも・・・・(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ・ホントカ

2007.5.7 記


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