オール電化
ガスや石油などを使わず、給湯から調理器、冷暖房まで全て電化製品で
構成されている家を『オール電化住宅』と呼ぶそうで、光熱費が電気料金だけで
全て賄えて、且つ効率が良いのでその金額も安いとか・・・・・?
新築に限らず、古い家でもオール電化にしませんかと、東京電力から
街の電気屋さんまで、これを奨めています。
電気の専門家という立場にある職業上、オール電化という物はたしかに
便利であり、それなりの密閉構造を持った住宅においては効率は良いかと
思えます。
しかし・・・・(つまりは反対なのですが・・・・(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ)
停電した時はオール・オフであり、全てに置いてどうにもなりません。
密閉性がよく、熱効率の良い住宅というのも、別の問題があります。
そもそも密閉性がよく断熱効果が高ければ、冷暖房は不要に近いので
オール電化とは関係なく光熱費は安くなるはずですが、密閉性が良いと
言う事は、下手をすると風抜けが悪いともなります。つまり、部屋の中の空気の
換気が充分に行えない!
換気扇を付ければ・・・・とお考えの方もいらっしゃるでしょうけど、業務用の
厨房などで使うような強力な換気扇でもなければ、充分な換気は行えません。
窓や通路口の開閉により外気が完璧に循環できる作りになってればいいのですが、
最近の車のようにエアコンで補うという発想で作られてるとしたら悲惨です。
住宅の健材には規制があって、シックハウスになるような材料は使ってはいけない
ことになってますが、規制そのものがまだまだ不十分であり、よほどの知識が
無いと安全な建材や工法を選びきれません。まずそこでシックハウスの危険性が
ありますが、その他に、室内に設置する家具類、これには何の規制も無く、建材
として禁止されてる材料や接着剤などたっぷり含まれてる場合も多いのです。
そんな家具類を密閉性の高い空間に取り入れたら・・・・・(>_<)
と、ここまではオール電化とは関係の無い話しでしたが、次に調理器で使う
IHヒーター、炎が出ずに火事の心配が無く、完璧であるかのように思われますが、
金属の鍋やフライパンしか使えません。そう、金属イオンが流出する心配の無い
土鍋やガラスポットは使えないのです!
あくまでもIHヒーターで暖めるのは金属であり、そこからの熱で調理する訳ですから、
チャーハンのような強火が必要とされる料理は作れません、我家的には
コーヒー豆のローストが出来ないので問題外です!(ノ`△´)ノ ヤケンゾ
また、IHですから、調理器周辺では電磁波の影響も強いんじゃないかと・・・・?
給湯やお風呂なども、学生時代に電気科の教授から、「電気は熱交換に使ったら
エネルギー変換効率が悪くてアカン!」と教え込まれているので、イマイチ不信感が
あります。電気自体が主に火力発電で作られてますが、燃料を燃やしてその
エネルギーの何パーセントが電気エネルギーになるやら・・・?
そんな電気エネルギーから、また熱を作り出す変換作業が行われる訳ですから、
大元から見たらめちゃくちゃ効率が悪そうです。結局は資源の無駄遣いをしてるような
気がしてなりません。(-_-;)
単に燃料を燃やして直接熱を作り出したほうが、絶対に効率は良いはずです。
燃料 ⇒ 蒸気 ⇒ タービン ⇒ 発電機 ⇒ 電気 ⇒ お湯 の循環より
燃料 ⇒ お湯 の方が効率が良いと思えるのですけど・・・・(^^ゞ
電気代云々ではなくて、燃料からの変換で考えれば、同じ燃料から熱を作るなら
直接の方が絶対に効率が良いですよね?結果として地球環境にも優しいんじゃ
ないかと・・・・?
この他にも先程ちょこっと触れましたが、家の中が電気だらけになれば、それなりの
電流が家のあちこちを通過する訳で、それに伴う電磁波の発生、完全にシールドされた
環境として配線してくれれば良いのですが、一般家庭の電気配線工事でそれを望むのも
難しいかと・・・・
車の窓にしても、パワーウインドウよりも手動で開閉する方が、何かあっても何とか
できるので、そちらの方が好きな自分です。手動操作であれば挟まれる心配も無いし、
ちょっとぐらい不便でも安心していられます。そんな訳で、オール電化については、
電気技術者という立場からも賛同できかねます。
一言で言えば、便利だけど間抜けだよ!って感じでしょうか。(~-~;)ヾ(-_-;)コラコラ
2007.5.21 記
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