化学物質過敏症とシックハウス


 先日主治医を受診した時に、面と向かって問われました。
『化学物質過敏症』と『シックハウス症候群』の違いは何だ?・・・・と。
その場では、どのように返答したら良いのか悩むところも有り何も返答 できませんでしたが、あらためて考えてみると・・・・。

1.基本的には同じ病気である。

2.『シックハウス症候群』には医療保険が適用されるが、『化学物質過敏症』 には適用されてない。

でしょうか。?

 以下は素人の私見ですので、週刊誌のゴシップ記事のように、何の根拠も無い 戯言として軽く流し読みしていただければと思います。


 上記1.についての考え方ですが、空気中に含まれる極わずかの有機化学物質、 化学記号では、鎖式炭化水素や環式有機化合物を骨格として、そこに官能基が 結合して合成された炭素化合物の数々がこれに該当します。例をあげるなら、 接着剤の含有成分などがそうですね。
そんな化学物質を体内に取り込むこと(暴露)により、本人による自覚の有無に関係なく、 ありとあらゆる体調不良や精神的不安定などの病状発症が、これらの化学物質に 起因するものと推測されます。
(発症の理論につきましては説明を省略させていただきます)
これらの合成炭素化合物、分子式が一文字変われば別の薬品名にもなりますし、 その種類は無限と言ってもいいでしょう。
そして人間の体質や、それまでに生活してきた環境により、反応を示す化学物質も 異なりますし、発症する症状としても人それぞれで違いがあり、医学界で一般に 不定愁訴と呼ばれる症状群の中に多くみられます。
『シックハウス症候群』と『化学物質過敏症』では、ここまでが共通事項であり、 その空気中に漂う化学物質の分量による影響の差こそ、発症者の重度程度により 大小はあるかもしれませんが、区別はないでしょう。
また一旦発症したとなると、分子式で類似であれば同様に反応してしまう事も 容易に推測できます。


 同様の病気ではありますが、なぜ上記2.の要素が含まれるかと申しますと、 シックハウス症候群の場合、一定期間特定の居住空間で生活した事が 確認されれば、建材に含まれているホルムアルデヒドなどの有機化合物等は、 健康に害を与えるものであると公的機関が認めてるものであり、現在は建築基準法により、 これら特定の有害物質と認められたものは使用してはならないと、法規制されてます。
よって、そこに指定された有害物質により生活をしていて暴露を受けたと認められれば、 シックハウス症候群という診断名が付けられ、保険治療が可能となってるのです。

 では、化学物質過敏症との違いは何かとあげれば・・・・・
建築資材以外でも、類似の危険な化学物質は、生活環境の中にいくらでもあります。
例えば、殺虫剤、防虫剤、除草剤、農薬、合成洗剤、柔軟剤、床ワックス、消毒薬、えとせとら。
分子記号を見れば判りますが、含有成分は似たようなものばかりです。
ホルムアルデヒドに反応して、これらに反応しないということはあり得ません。
しかし、これらの薬品は、ほとんどが市販で規制も無く売られてるものばかりであり、 物によっては国のお墨付きであると、安全を強調するような態度さえ取って使われてます。

 そんな安全を保障されてるものが原因で、訳の判らない化学物質過敏症という病気になって しまったら・・・・
薬害肝炎問題ではすまない、国、大手製薬メーカーや化学工業種関連、農業従事者を 絡めての、一大補償問題に進展してしまいます。
利権や補償で、山のような大問題が発生する要因がある訳ですから、簡単には保険診療可能とは 認められませんよね。


 以上拙い文章ではありますが・・・・・ 
先生、こんなとこでいかがですか? (゜O゜)☆ヾ(-_-;) オイオイ


2008.1.11 記


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