マニュアルに従って


 昔から『マニュアル』というものが好きになれません。
マニュアルに書いてある通りに対応するとか、指示通りに繰り返し作業をするとかが 大嫌いなんです。
ヒューマンセンサーによる、Ca-aという脳の使い方のタイプと、 元来、天邪鬼で他人と迎合する性格を持ってなくて、他人と違うことをしたがる 傾向なので尚更かもしれませんけど・・・・。

 しかしながら・・・・、お仕事ではマニュアルが必要なときも多々あります。
また、そんなマニュアルを作ることもしょっちゅうなのですが、時にはとんでもない マニュアルを望まれて、閉口してしまうこともあります。(~_~;)
そもそも、どのような場合にマニュアルが有効であり、必要とされるのか、それを 考えなければなりません。
本来マニュアルというものは、ある作業や仕事を行うときに、担当者ができるだけ 考えて判断する必要がないように、事前に出されてある指示の集合体では ないでしょうか。?
ですから、決められたルーチンワーク、事務処理とか経理とか、順を追って 毎年の前例とおりに取りまとめれば完了するようなお仕事に向いてるわけです。
左脳優位なお仕事は、マニュアルにしやすいのでしょうね。
この他に、ファーストフードなどの飲食店における接客方法なんかも、 結構マニュアル化されてますよね。
大衆心理をデーターとして読み取って、それに上手く対応すべく、一般的な対処方法が 書かれているのでしょう。ある意味、音声ガイダンスに従ったロボット作業の ようでもあります。人間らしさは不要の世界になってしまってます。
この究極が、コンピューターやロボットによる自動作業なのでしょうね、プログラム ミス以外では、絶対に間違うことはないですから・・・・。

 では、マニュアルが向かないお仕事って・・・・・?
創造的なお仕事や、芸術的な事柄には、マニュアルはあり得ないでしょう。
新商品を開発したり、研究して分析していくような、それまでの世の中にないものを 新たに作り出すような分野には、全く向いていません。
マニュアルがあって、それに沿って行けば新しい品物や作品が出来上がるなら、誰も 苦労はしません、マニュアルにないことをやるからこそ、新しいものが出来上がって 行くのです。

 上記に書いた、とんでもないマニュアルを望まれて閉口してしまう場合って、そんな 開発マニュアルを作れって、指示を出される時なのです。BR> どうして、研究開発にマニュアルが不向きなのかわからないのか?、それは マニュアルを望む本人が、マニュアルの世界で生きているからなんですよね。
左脳優位な人たちは、普段からマニュアルが必要な世界に住んでます。
ネクタイしてないと不安なように、マニュアルがないと仕事が一切できないと 思い込んでたりもします。
ですから、新しいものを作るにも、マニュアルは欠かせないと発想してしまう のでしょう?

 一言で言い換えれば、 バカ!です。

 面白いことに、このマニュアルに縛られた人々について、戦前から映画の中で 揶揄されてました。古くはチャップリンの「モダン・タイムス」、機械化された流れ作業を 徹底的にパロディにしています。
1950年代におけるディズニーのアニメーションでも、マニュアルをテーマに 痛烈に皮肉ってる作品があります、USAのディスニーランドにあるアトラクション、 「ケイシー・ジョーンズ」などもその一例ではないでしょうか?
「マニュアルを守らせるためのマニュアルまで在る」という印象的な台詞がありました。


 マニュアルというものは、基本の部分では確かに大事です。
しかし、時代が変化してる以上、また、相手が生身の人間である以上、何が何でも その通りに収まることはないでしょう、最後には人として考えて判断しなければ なりません。
多くのお医者さまが、膨大な医療マニュアル通りにしか診療していないから・・・・、 現代病や環境病は治らないし、マニュアル通りの行政しかやってないから、 バカみたいなことがいつまでも繰り返して行われているのです。

 マニュアルを見直すこと、本当にその内容が、現代に、その瞬間に、TPOをわきまえて 適合してるのか、考えてみなければなりません。
考えられないのは、素直に言うことを聞くように躾けられた、あるいは洗脳されていて それに気づいていない、おバカさんたち以外に何者でもありません。


2008.6.2 記


< Back   |to Home|   |to Second Impact| Next >