ゼロ・ポイント


 何をするにしてもそうですが、基準となるポイント、ゼロ点はどこなのかは、 はっきりと正確に定めておかなければなりません。
別の言葉で置き換えると、『アース』『グランディング』『基準点』でしょうか?
このゼロとなるポイントがはっきりと決まってないと、何をしてる、何を言ってる、 何を考えてる、のかまったくわからずに、全てがあやふやになってしまいます。
物理的な現象である電気回路の故障でも同様となり、アースラインがしっかりと 結ばれてないと、奇々怪々な理論で説明できないような不具合症状が出てしまいます。
機械製図を行う時も同じで、基準点がないと、どちらの方向に逃げや誤差が 生じるのかさえわからなくなってしまって、図面として成立しませんので、 物が作れなくなります。

 基準点がはっきりしてると、すべてがそこから測れますから、全体の大きさや 絶対的な距離感なども明確になってくるのです。
頭の中の構造も全く同じですね、基準点がしっかりしてれば、比較対照ができますから、 何が良くて何が悪いか、迷うことなく瞬時に判断できるようになります。
的確な判断が素早く下せない人は、この基準点がしっかり設定できてないから ではないでしょうか?
基準点が定まってないから、思考する中で比較して、どのようなメリットがあって、 どのようなディメリットが存在するのかを判別することができないんですよね。
ただ相対比較で悩んでしまうだけになって、いつまでたっても結論が出せなく なるのです。方向音痴の人が、目印となる物を的確に抑えられないから、 自分の進むべき道がわからなくなるのと同じなのでしょう。

 基準点がしっかりとれてないと、思考や生活も浮ついてます。
電気回路のアース浮きと同じように、起こるトラブルは奇々怪々になります。
さらに、アースがしっかりと取れてないことは自分では気づきません。
だから・・・何度でも同じような失敗を繰り返すのです。
当たり障りなく、揉め事を起こさず、頭ひとつ出ることなく、平穏無事な生活を 望みますが、ゼロ点が固定されてないゆえに流されてるだけであって、 毅然としたもの、キリッとしたものを感じられることもなく、 上っ面だけの仲間同士で傷を舐め合うような生活となっているのです。

 あなたのゼロとなる基準点、しっかりと定まってますか?


2008.6.5 記


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