シックプリーフ


 建物の中の空気が有害化学物質で汚染されていて、住むことにより 健康を害するような家、これをシックハウスと呼んでおり、同様に 子供たちが通う学校がそうであればシックスクール、職場の空気が 汚染されてるならシックオフィスとなりますが、最近はそんな程度では 済まないようで、もっと広範囲に汚染が広がり『腐界』となって 生活圏を侵してきてます。

 住居や学校がある農村地帯において、『国が認めた安全な農薬』等を、 『正しい使用方法』に則って、わずか5〜8倍希釈にて無人ヘリコプターを 使って散布することにより、周辺住民においては 実際に体調不良となる人達が続出してますが、そんなことはおかまいなしに 散布(散毒)は続けられてます。
また、草が伸び出す春先から盛夏にかけては除草剤が至るところに撒かれ、 地獄絵図のような枯れた草むらが出現します。田んぼには青々とした稲が 生い茂り、そこに通じるあぜ道は茶色く枯れた草むらって、不自然極まりない 光景だと思えませんか? そんな除草剤からも有害な揮発成分が出て、毒ガスとなって人の神経を 侵してます。暑ければ暑くなるほど、その気化率も上昇しますから、 炎天下の田畑は毒ガス地帯ですね。
病院や公共機関の建物、乗り物ではワックス掛けや消毒が行われ、 それに含まれる有害成分が同様に気化しています。さらに、昨今の 流行りか、界面活性剤がたっぷり入った柔軟剤や、柔軟剤入りの合成洗剤で 洗濯された衣類、わかる人にはわかりますが、もの凄い異臭を放ってます。
多くの方は臭覚が麻痺する方向に変化するのでわからないのかもしれませんが、 タバコを吸ってる方が禁煙してその臭いの凄さに気づくのと同様に、柔軟剤で 仕上げられた衣類って、めちゃくちゃ刺激臭で臭いんです。
我が家の息子も、小学校で他の女子児童に向かって、「臭いから近寄って 来るな!」と言い放ち、クラス内で大問題になったりしましたが、息子の発言も さもありなん、子供の健康を考えるなら使用を中止すべきが柔軟剤なのです。

 こんな具合に、家の中でなくても、学校の中でなくても、街全体で空気が 汚染されていて、それに敏感に反応して症状がでてしまう方たちには 行き場がありません。


これを  シックタウン と呼ぶそうです。


そこに住む人たちが、徐々に腐界を、シックタウンを、作り上げていってるん ですよね。

 個人レベルでできることは自分なりにやってますが、行政が絡むと 簡単な改善も全くといっていいほど進みません。俗に言うお役所仕事ってやつで、 例年通りに予算が着いて、それを使い切るために、なにも考えることは無く、 今年も松くい虫の防除剤を撒く・・・みたいな感じで、慣例で実施されてます。
島根県において松くい虫の防除剤散布で、被曝して体調を悪化させた子供たちが 200人以上も出ており、因果関係が究明されるまでは空中散布を中止するという 方針が出されてるにもかかわらず、その翌月に松くい虫の防除剤散布を 行うとホームページ発表する栃木県佐野市、あんたらそれで良いのか?

 行政のトップがしっかりしてる県では、住民の健康を考えて対応しており、 シックスクールの対応マニュアルなども良いものがそろえてあります。
しかしながら、行政のトップがしっかりしてない場合、トップがお馬鹿な 場合ですね、小規模では地域ごとにシックタウンを作り続け、さらに 大規模では県の単位で、シックプリーフを作ってるようにさえ見えます。
馬鹿に、ここまでは・・・・という底はありません、底抜けに馬鹿だから困るのです。
シックカントリーにまで発展しないことを祈るばかりです。


2008.7.22 記


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