手軽で便利?


 半導体メモリーが進化して、小型で大容量、かつ安価になってきました。
よく買い物に行く大手スーパーで、SDカードやUSBメモリーが2GBで¥980、 4GBで¥1280程度にて売ってます、容量の大きいものは32GBまであるようですね。
CD−Rで700MB、DVDーRで4.7GBの容量ですから、半導体メモリーが 如何に進化したかわかりますよね。
メモリーチップが進化した恩恵で、音楽ソフトのみならず、映像ソフトまで そっくりそれに収まるようになってきました。
今日のニュースでは、某電気メーカーと映画会社が提携して、SDカードで映画を 供給するようになるとか・・・・・。(^◇^ ;) ほぇ〜
そして、その紹介記事の中に・・・・・

携帯電話やカーナビに差し込めば、外出先で映画が楽しめる。

 ・・・と書かれてましたが、そこまでして映画ってのは観たいものでしょうか?
自分の場合、加齢で老眼が進んでることもあり、小さい画面なんて見る気も 起こりませんが、それ以前に、携帯の画面で観て、映像の美しさや色彩、 解像度とか、画質の鮮明さとか、まったく気にならないものなのでしょうか?
ストーリーだけがわかれば良いんですかねぇ?
音にしてもそうですよね。確かに名演奏はAMラジオから聞こえてきても感動 することはありますが、生演奏や上質なオーディオ装置で聴いて、 全身全霊に感銘を受けるような、大きな感動とは次元が違うんじゃ 無いと言っても過言ではないでしょう。?
携帯本体からの再生音ではAMラジオ以下でしょうし、そこにイヤホンとか つながれていたとしても、その再生音は、押して知るべしの音質ではないかと 思えます。
そんな情けないような画質と音質で、映画を楽しむことができるのでしょうか?
劇場の大画面で投影されて、そこで十分に鑑賞できるだけの映像を撮られ、 自信を持って映画として作り上げたクリエーター達への、冒涜とも取れるような 愚行にはならないでしょうか?

 軽薄短小で何でも手軽に、かつ便利になってますが、その所為で、肝心な 本質がわからない人たちも増えてきているような気がします。
『グレードの違い』というものが、わからなくなっている感じですかね。
ミニコンポでも、JBLのスタジオモニターを本格的なセパレートアンプで 鳴らした場合でも、音楽は再生できます。
¥18000のギターでも、○百万円する手工品のギターでも、音楽を 奏でることはできます。
しかしながら・・・・・、音楽を再生できても、音楽を奏でられても、それぞれから 伝わってくる、ありとあらゆる感覚的なファクターは、全然違うものになってるでしょう。
その違いがわからない人たちが増えてるんですよね。
まあ、いくらここで書いても、例えシャウトしても・・・・、わからんでしょうけど(^_^;)

 面とスピーカーに向かって音楽を聴くとか、画面に向かって映像を楽しむとか、 もう・・・・、そんな集中して、聞いたり観たりする時代では無くなってしまった のでしょうか?
確かに便利にはなってるのでしょうけど、あくまでも頭に、「それなりに」という 単語が着くような気がします。


2009.7.22 記


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