わからないかなぁ〜


 このコラムやmixiで、化学物質障害について長いこと情報発信を続けてます。
その甲斐があって、何人かの方には、その症状や科学・生物学的な仕組みについて、 正しいご理解をいただいたと思えますが、それでもまだほんの一部でしかありません。
なかなか、点と線が結びつく人って少ないんですね。某主治医殿が「バカばっかしだ、 バカばっかしだ、特に医者はバカばっかしだ・・・・」とご自分の主張を理解されない気持ちを 嘆きますが、それって、すごくよくわかります。
毎度毎度のことなのですが、自分も、日記やブログで不定愁訴的な体調不良を 訴える方達、そんな内容を読むと、ついついおせっかいで、その症状から推定できる 原因をお伝えしてしまうのですが・・・・・、『そんなことは無い、私は大丈夫』、との常套句で 片付けられてしまうのが大方です。
さらに他の方から、(私達から見れば的の外れた)もっともらしいご意見を頂戴すると、 『そうですね〜』の旨お応えされている。
違うんだけどな〜・・・・・・。(´ヘ`;)ハァ
なかなか、『信じるものは騙される!』になっていただけません。

 まあ多くの方は、『汚染された空気』とお伝えしても、それが具体的にどうなのか わかりません。自分の場合、私は化学物質過敏症ではありませんが、それでも、 例えばジャスコの衣料品売り場に行って、カジュアルなシャツなどがハンガーに吊り下げ られて並んでますが、そのシャツから刺激的な臭気が出てることは嗅ぎ分けられます。
もちろんリン酸エステル入りのワックスが床に塗られてるお店は、前を通っただけで わかりますし、ホームセンターなどに入るときは、まさに腐海にダイビングするような 刺激臭の中に入って行くような感覚です。
たまにすれ違う、歩く大気汚染みたいな柔軟仕上げ剤プンプンの人には息を止めて やり過ごしますが、都内の満員電車ではそれもかなわず・・・・・へ(×_×;)へ ヘニョヘニョ
アジアングッズのお店などには、気持ち悪くてとても長時間入っていられません。
しかしながら、そんなこと、ほとんどの方はわからないんですよね。
普段から毒によって麻痺してるから、毒を毒であると感じて無いんです。
このことは『マスキングされてる』と表現されるのですが・・・・

 なので・・・・・、ご本人が『大丈夫です!』と確信を持って言い切ったところで、 その空気環境が本当に大丈夫かどうかなのは疑わしいのです。
今のところ、そんな刺激臭の違いがわかる方達にだけ、私共の主張が非常によく 理解されるようなのですが・・・・・、世間一般に広めるまでは道は遠いですね。

 化学物質に汚染された空気は呼吸と一緒に肺に入り、そこで血液に取り込まれて全身に 巡ります。その間にはフィルターとなる臓器はありません。
そして脳神経をはじめとした神経系統の作用に障害を発生させるのです。
あるときは作動を抑える方向に、あるときは作動を活発にする方向に、個人差によって さまざまです。躁鬱なんてのその典型的な例でしょう。心の病ではなくて、脳神経の 病なんです。多くの場合、化学物質によって汚染された空気がその発症の源となって、 大きく影響してるんじゃないでしょうか?
神経系統、一旦壊れてしまえば修復するのは大変です。とりあえず要因となってる 有害化学物質を除いて、自己治癒力によって回復されるのが一番良いのですが、 下手な薬を飲むことによってさらにバランスが崩れ、自己修復できなくなるケースも 出てきます。このことを理解されない限りは、躁鬱は治らないでしょう。
一時的には薬で良くなったとしても、基本的に環境が改善されなければまた繰り返します。
ストレッサーという言葉を耳にしますが、壊れてしまった神経では、普通で1の大きさのストレスが、 10にも100にも感じられるようになるんです。ストレスを避けることも大事ですが、 基本はまず神経の作用を阻害させないことですからね。
躁鬱で悩んでる方が、人里離れたニュージーランドやヒマラヤなどの、本当に空気の 綺麗な場所に行き、そこで1年も過ごせば治癒して帰って来られますが、以前と同じ環境 で再び暮らすことで病気も再発してしまうのは、環境が、空気が悪いからです。


2009.9.4 記


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