悲惨な指定席


 トミー・エマニュエル日本公演、東京メルパルクホールでのS席は1階1列11番と12番でした。(最前列一番左前)
臨席からの影響がないようにと11番を選択した前様でしたが、その席の数メートル前にはPAスピーカーがで〜んと置いてありました。

 過去の経験(宗次郎のライブ)から、なんとなく嫌な予感はしたのですが・・・・

 ライブが始まり、ステファン・ベネットさんの演奏の時は、特に問題はなかったのですが、メインであるトミー・エマニュエルがギターを抱えて出てきて、弾き始めた途端に凄い衝撃が襲ってきました。
演奏してるのはギターですが、内蔵してるピックアップの音をPAスピーカーから広い会場に出しているので、スピーカーの前の席では風圧を感じるほど、低音が押し寄せてきます。
音圧は音源からの距離の2乗に比例して低下して行きますますからね、目の前にPA用のウーハーがあったら・・・、しかも時々音が歪んでるし・・・・。
トミー・エマニュエルが演奏中にギターを叩くたびに、ドカンドカンと低周波を体で感じます。
最前列の最も左側の位置であるゆえに、トミーさんを見るには左側を向かなければならないのですが、そうすると左の耳にだけ、バスドラムやベースを弾いてるかのような、刺激的な音圧がズシンズシンと響いて、とても音楽を聴いていられるような環境ではございません。

 3曲目の『Windy and Warm』で激しくたたき出したあたりからは、席に座ってるのが苦痛でした。
前様は低周波にやられてしまって、逃げるように会場の外へ飛び出し、吐き気を催してたと・・・・・

以下前様談ですが・・・・

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会場内で気持ちが悪くなって、吐いてしまいそうでしたよ。

ふぅ〜

玄関先で、受付の男の人が「チケットを見せてください。」って話しかけてきたのだけど・・・


「気持ちが悪いんです。最前列のスピーカーの前で聞いていたら、気分が悪くなってしまって・・・それに耳がキーンとなって、一過性の騒音性難聴になったみたいで・・・平衡感覚も変で・・・外に出たいので・・・」としどろもどろに話している内に心拍は亢進しているのに血圧は下がっている感覚で、一瞬気を失って、倒れてしまい・・・・

すぐ意識は戻ったのですが「救急車呼びましょうか?」という問いかけに「いいです。外に出してください。」とお願いして、係りの方がパイプ椅子を出してくれたので、その後ずっと玄関の外のガラスのドアの横に座って終わるのを待っていたのです。

コンサートが終わりかかりの頃、係りの方が観客が出て来るから場所を空けてほしいとお願いに来たので立ち上がって道路のガードレールのところに移動して、旦那様を待っていた次第です。

低周波で左の聴覚がやられてしまって、今だ聞こえが悪い上に耳鳴りがしているのよね。
昨日の夜よりは幾分回復している感じなんだけど、換気扇をはじめとした動力の低い音にさらされると、耳鳴りが酷くなります。

一過性だと思うから、そのうち直るでしょうけど・・・・・
まさか低周波過敏症になっているってことはないよね・・・・・と心配しています。

耳鼻科外来の勤務もしたことあるのだけど、この手の障害は検査でなかなかわからないのよね。

聴力測定すると、騒音性難聴なら6000ヘルツとか8000ヘルツとかが聞こえが悪くなっているはずなんだけど・・・・・ 低周波に感応するのはわからんね、きっと・・・・・

低周波と化学物質攻撃で、撃沈してしまった前様でした。

生のコンサートはドロップアウトしろっていうお告げかしら?????

来年、トミエマさまのコンサートへ参加するようなら、主催者にお願いしてミキサー席にしてもらおうっと。
ミキサー席が一番バランスが良いはずだからね。

それにしても、怒り心頭です。
「ばかやろう」と怒鳴りたい気分。

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・・・・・・ということで

 楽しいはずのお誕生日のコンサートが、悲惨な指定席に座ってしまったために台無しです。

 自分の場合は後方の空席に移動して、ジェイク島袋さんとの競演とか、何とか最後まで楽しめましたが、前様に至っては低周波と騒音による急性難聴になってしまったのか、平衡感覚を失ってしまって二度と会場内に戻ることはありませんでした。

 前様、ふらふらと会場の外へ出て、係りの方が「大丈夫ですか?」と駆け寄ってくれたそうですが、怒り心頭状態であり、また、駆け寄ってきた方が柔軟仕上げ剤臭い人だったので、たまらずに「近寄るな!」ともシャウトされたようです。

 高いチケットを買って、こんな目に合うんじゃたまらないっす。
終わってから、主催者に一言文句を言いたい!と言っていた前様ですが、言ったところで過ぎ去ってしまったことは、帰ってくるはずもなく、それを諭して次に控えてる楽しい宴会の席へ向かった次第です。


2009.10.17 記


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