CD vs LP


 自宅において、今までにも何度も何度も聴き比べしてきて、全体的に ハッキリと確認できた部分もありますので、文章として記して置きましょう。

 但し、我が家で使ってるのは兼用のDVDプレーヤーであって、数百万円もする CDトランスポートとDAコンバーターの組み合わせではありませんので、その点を ご承知おきの上、一笑いただければと思います。

 また、CDにつきましては、新たにデジタルマスタリングされて発表された、 近年のCDが比較対象であって、昔の技術でそのまま製作された古いCDは 比較対象外です。
 さらに、LPにつきましても、一般的に『優秀録音盤』と呼べるものが対象であって、 通常の国内盤に至ってはほとんどがそれに該当しません。
このような前提があっての、累積比較結果でもありますので、その旨ご了承くださいませ。


・・・・ということで、我が家的な結論として


 CDのオーディオフォーマット、44.1KHzサンプリングと16ビットの量子化では、 優秀なLPレコードの音質には、どうやっても及びません。
勝るものがあるとしたら、利便性とノイズの少ないこと、収録時間がLP1面の 2倍まで取れるということくらいでしょうか。
利便性という言葉の中には、扱いやすさ、LPよりは埃等に強いこと、選曲が容易なこと、 演奏終了後に針を上げる手間などが無いことなども含まれます。

 同じ音楽ソースをCDとLPそれぞれで聴くと、CDの方がどうしてもハーモニックスが 不足して聞こえます。デジタル信号として処理するゆえに消えてしまうのでしょうか、 中高域のふわっとした感じが無くなるんですよね。
LPではその部分の暖かみが感じられます。そしてこれは、どのソースの 比較を行っても同様に感じ取れるので、本質的な差異といっても問題はないでしょう。
ほんのわずかな差なのかもしれませんが、それによって『名盤』と呼ばれてたものが 名盤でなくなってしまうような、そんな感覚が残ります。
ひとことで言えば、CDの方が、つまらなく聴こえてしまうのです。
ラップ音楽や電子音楽だったら、こんな感覚はどうでもよくて、気にならないのかもしれませんけど、 クラシック音楽ではダメですね。弦の響きやピアノの微妙な音色が違ってきちゃいますからね。

 使い勝手のよさからCDに軍配が上がることも多くありますが、スピーカーに面と向かって 音楽を聴くなら、人が集中して聴ける時間帯はせいぜい30〜40分程度でしょうから、LPの 方が理に適ってる気がします。CDは便利ですけど収録されてる演奏時間が長すぎますよね。
BGMレベルで演奏されてるなら長くても良いのですが、面と向かって聴くにはちょっと辛い時間になります・・・・って、途中で止めても良いんですけどね。f(^^;) ポリポリ
尚、車でドライブ時のBGMとして聴くには、CDの方が良いのは言うまでもありません。
一般にカーオーディオでLPは掛けられませんし・・・・・・

 まあ、そんなこんなで、家で面と向かって繊細な音楽を楽しむなら、音の良いLPを求めた方が、 趣味としての満足度はまだまだずっと高いような感じでしょうか。
繊細で無い音楽なら、CDの方がすべての点で便利でしょうけど・・・。


2009.12.8 記


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