自家焙煎を文だけで綴る


 今やHP上で写真付はあたりまえ、場合によっては動画まで使って紹介してる コーヒー豆の自家焙煎もありますが、あえて文だけで書いたらどうなるか、挑戦して みましょう!。(~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ

 豆の種類による味とか香りとかは、コーヒーを飲むという経験値を積むしかないので 言及しません。味覚や嗅覚という主観は、本人にしかわかりませんからね。
とりあえず『ニュークロップ』というのは、その年に収穫されたばかりの、水分の多い新しい豆 であり、鮮度劣化が少ないため香味成分が多いと認識しておけばいいでしょう。

 まずは焙煎容器に対する適正量を測ります。我が家の場合、大きめの焙烙で焙煎しますので 1回につき250gの生豆が限度量です。これ以上の量で焙煎すると攪拌が上手くいかず、 ムラ焼けして失敗する確率が高くなります、豆は焙煎すると膨らむのです。

 次に、ザル等を使って、焙煎する生豆の中から、欠点豆を見つけて廃棄します。
石などの豆以外のものをはじめ、色の黒いもの、欠けてるもの、変形してるもの、虫食ってるもの、 豆の大きさが、大きすぎたり小さすぎたり、標準からかけ離れてるものなどを見つけて取り出します。
豆の産地や種類によって極端に欠点豆が多いときもありますが、この作業は根気よくやらないと、 以後の焙煎がいくら上手くできても、不純物を含むことにより、味そのものが台無しになってしまいます。

 焙煎する直前に、生豆を水洗いします。教わった焙煎教室ではミカンの袋に入れて洗ってました。
自宅ではザルに入れて、水を張ったボウルに浸しながら、米を研ぐように洗ってます。
薄皮が取れるというより、豆に着いてきた汚れや不純物が落ちるような感じです。

洗ったな生豆の水を切って焙烙に入れ、焙煎を開始します。
火加減としてはけっこう強火にしています。
最初は炎の近くで、強く強くかき混ぜるように焙烙を振ってます。おそらく炎と焙烙の 隙間は5cmも無いでしょう。豆が焼け焦げないように、強く、強く、激しく攪拌です。
この状態を2分〜3分続けると、豆に色がつき始めます。
最初は緑色だった豆が、黄緑色になり、徐々に茶色が強くなってきます。
薄皮を多く含む豆では皮が剥がれて燃え上がることもあり、火の粉を振り撒く様な 状態にもなります。
豆の色が茶色に変化する過程の加減から判断して、炎から遠ざけるようにします。 薄茶色になったら炎から遠ざけて良いでしょう、この加減を間違えるとムラ焼けと なってしまい失敗作の出来上がりです。

 ここまでを蒸らし焼きとしたら、ここからは乾燥焼きです。
炎からの距離を30cm程度に保ち、一定以上の拡販で機械的に振っていれば大丈夫でしょう。

 以後、どこで焙煎を終了とするかは、コーヒー豆そのものの品質と好みの問題でもありますが・・・、 一般的に古びた安い豆では、深炒りすると不味くなったりして・・・・、深炒りできるのは品質の良い 豆だけだったりします。

 焙烙の位置を炎から遠ざけて振っていると、最初の豆のはじけ、『ハゼ』が始まり、これを 1ハゼと呼んでいます。1ハゼの真ん中あたりから、 シナモンローストのコーヒーとして、 焙煎の程度基準はありますが、青臭くて飲める品物ではありません。程度としてはミディアムローストの アメリカンコーヒー以前ですね。
以後、豆のロースト加減は1ハゼが終わった頃のミディアムローストからハイローストへと 進みます。一般的に市販されてるコーヒー豆は、この付近のロースト加減となっていて、酸味、香りは 十分にありますが、苦味は少なく、場合によっては青臭く感じる豆もあったりします。
また、酸味が強いということは、温度が冷めた場合には白濁したりもしますので、冷めたら 飲める品物ではありません、よって、この程度のローストからアイスコーヒーが作れるものでも ありません。

 さらに焙烙を振り続けると、ハイローストを過ぎたあたりから2回目のハゼ、『2ハゼ』が始まります。
2ハゼが始まった直後がシティロースト、2ハゼが全盛の状態がフルシティローストに相当します。
2ハゼ以降はローストが急激に進むこともあり、細心の注意が必要です。
カフェオレやウィンナーコーヒー・エスプレッソなどに向くフレンチローストは、この2ハゼが終わる頃、 さらに完全に終わった状態がイタリアンローストとなり、苦味が強く、アイスコーヒーなどに向いています。

 焼きあがったあとにザル等に豆を出しますが、豆自身の余熱で焙煎が進行してしまうこともあり、 急激な冷却が必要です。分量が多いときなど、自然冷却が追いつかない時には、送風装置等によって 強制冷却しなければなりません。

 さて、一通り文章としてみましたが、どんなもんでしょう?
我が家的には、酸味が美味しい豆はシティロースト、苦味が美味しい豆はフルシティロースト程度と なるように普段は焼いております。


2009.12.11 記


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