多数決って


 民主主義では多数の人の賛同意見が決定事項とされる、多数決で決まることがほとんどです。
選挙などでも、より多くの票を得ることが当選という形で、選任されたことに なるわけですからね。
国民の一人一人が一票を持つことで、極めて平等とも言えるわけですが、数の原理だけで すべてを決めることは、完璧なシステムではない部分もあったりします。

 投票する際に、誰に入れようか個人個人が十分に考えて行えるなら良いのですが、 実際にはそうではありません。『組織票』なんて言葉もあるくらいですからね。
また、多くの方は深く考えずに、その時々でのメディアの主張や、風評、場合によっては 『赤信号、皆で渡れば怖く無い』みたいに、他人との協調性を第一優先にして決めて しまうこともあるようです。
さらに、組織的なマインドコントロールや隣組との付き合いから、自己の意見や主張を押し殺し、 言われるがままに流されてしまう場合もあるでしょう。
こうなってくると民主主義というよりは、洗脳主義と言うか、如何に一般庶民に思考をさせないで、 黙って従わせるかという、大衆を扇動する手段を有効に使えるものたちが、優位に立って しまいます。
その典型的なサンプルは、独裁者と言われるヒトラーやムッソリーニだったのかもしれません。
大衆を扇動して選挙に勝ちあがって権力を握り、その集大成として国を動かすと言う戦術です。
一旦権力を握ってしまえば、それを継続させる自身に有利な法案を作り、庶民や大衆が、これはまずいと 気づいて反対運動を起こしても、権力を使って押さえつけに掛かって潰します。
かくして帝国主義が出来上がっていくのでしょう。
今の日本も、それに近い状況にあるようなないような・・・・・・、そんな気がしてます。
今や熱い主張を淡々と力説して述べることより、マスメディアやインターネットを利用して、大衆を操ろうと することに、力を注ぐ輩達の方が多いのではないでしょうか?
新聞や本に書いてあること、TVで報道されることがすべて正しいわけではありません、それらでさえ、 人間が作ってるんですからね、主観を混ぜようと思えばいくらでもできます。

 多数決で物事が決まるにしても、各個人個人が安易に結論や決定を出してはいけません。
扇動されて、あるいは洗脳されて、無条件で何かに賛成するってのはとても危険です。
ものごとに100%の完璧はありません、かならず不具合やリスクが伴うものです。
それも知らずに、それもわからずに、みんなが良いって言うからで、賛成票を投じていると、 気付いたときには手遅れになってるような、独裁社会に陥ってるかもしれません。
某国であるような、100%の信任票なんてあり得る筈はないし・・・・・
信じるものは騙されるのです。

2010.2.15 記


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