シールド透過
なにかしらの臭いがする、臭気がある!・・・・ということは、その臭いを発する
成分が実際に気体となって浮遊してることであって、人間の呼吸に必要な酸素以外の
化学式を持つ気体が、空気として体内に入ってくるってことですよね。
ですから、臭気を感じる気体の成分が何であるかによって、人体に有害となる場合と、
人体に無害である場合が必然としてあるわけです。
コーヒー豆の香りなんてものは人体にはまず無害だと思いますが、この香り、
けっこう浸透性が高いので驚きます。
コーヒーの豆を持ち出す都合があり、生豆を焙煎してジッパー付きのビニール袋に
入れました。もちろんビニール袋は新品であり、孔などはあいていません。
袋一枚では万が一移動中に破れると困るので、袋詰めを3回重ねてからバッグの中へ
しまいました。
三重にパック詰めすれば、まず香りも洩れないと思えるでしょうけど、翌日になって
バッグに鼻を近付けると、コーヒーの香りがプンプンします。
水を漏らさないビニール袋ですが、香りの成分はいともたやすく通り抜けて
来るんですね。
コーヒー豆から香り成分が気化して去っていくという現実であり、コーヒー豆にも
賞味期限が存在して、古いものは出がらしでしかないとの検証実験にもなりますが、
香り成分の浸透力には凄いものがあります。w(°o°)w おおっ!!
コーヒーの香りですから、浸透して出てきたところでまず被害は考えられませんけど、
もしこれが人体に極めて有害な毒ガスだったらどうでしょう?
経皮毒性を考えた場合、人間の皮膚とビニール袋ではどちらが防護機能が強いか?
相手が細菌やウイルスなら、皮膚表面の消毒効果もありますからまだ有効かもしれませんが、
合成化学的な毒物の場合、シールドが破られて容易に浸透してくることも十分に考えられます。
また、皮膚なら透過して吸収するまで少しは時間が稼げるかもしれませんが、
空気として体内に入ってしまったら、そこは吸収性の良い粘膜できてますから、
毒使徒の侵入は短時間で極めて容易に行われる!・・・ってことになりますよね。
ということで、もし有害と思われる異臭を感じたら、マスクくらいではほとんど効果はなく
実害を被りますから、その場から『まず逃げる!』ですね。
一酸化炭素みたいに臭いが無いものはやっかいです。なにしろそのものの臭気で危険って
判断できないんですから、気が付いたら全身に回っていて、体内に必用な酸素が
供給できなくなって脳死等に至るわけですね。
もっとも一酸化炭素は無臭でも、それが発生するような環境下では別の異臭も
必ず発生してますので、嗅覚が正常なら容易に危険と判断できるでしょう。
これがもし普段から芳香剤や(悪)臭の強い柔軟仕上げ剤まみれで生活してると、
もちろんそれらの臭気だけでも十分に有毒ですが、強い臭気により嗅覚が麻痺していて、危険な
臭いというものが、まったくわからなくなってしまいます。
そうなってしまうと臭気による危険回避は一切できずに、危険を感じて退避することは
困難であり、有害物質が気化してる環境下において、呼吸から毒素を溜め込むばかりとなります。
そんな状態が続いて許容限度を超えてしまって、その方にとっての臨界点とも言えるコップの水が溢れ出してしまったとき、すでに
手遅れの状態になっていなければ良いんですけどね。
2010.8.30 記
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