自業自得


 化学物質障害関連の話題を何度も書いてますが、ここで予防のお勧めをしていても、 運悪くすでに手遅れで、発症してしまった方もけっこういらっしゃいます。
『化学物質過敏症』なんて奇々怪々な病気を罹患してしまったら、その症状からパニックを 起す方も多いようですね。mixiのコミュニティに『化学物質過敏症』などもありますが、 そこを読むと、藁をもすがる思いで、その病状の苦しさを頻繁に列記されたりしてます。

  軽症ではありますが、家族に化学物質過敏症を罹患してる者がいるので、 「苦しい!、苦しい!」と叫ぶ方の気持ちもわかりますが、いくら叫んだところで 病状が改善される訳でもないのです。
化学物質過敏症やシックハウス症候群になってしまったら・・・・実際にはそうなってることに 気付かない方達も相当数いラシャいますが・・・・・、まず行うことは、反応物質の 特定と、体に取り込んだ有害化学物質の排除(デトックス)、それから生活改善で、 有害化学物質を取り込まないようにすること、基本的には、これ以外にはありません。

 反応物質の特定に関しては、その方のそれまでの生活様式を見直すと、 容易に原因物質がわかる場合があります。我が家の場合を例にすると、 大手病院勤務が10年、住宅健在メーカーの勤務が10年で、職場として 席を置いたその環境こそ、有害化学物質の蓄積期間でもあったわけです。
病院勤務で、消毒薬・殺虫剤、リン酸エステル入りワックスをたっぷり吸い込み、 住宅健在メーカーでホルムアルデヒドや有機溶剤系の気化物質を吸い込んだその結果、 自宅の改装が引き金となって発祥に至ったようです。

 また職場環境以外でも、普段から合成香料の強い化粧品等を常時愛用していたり、 自宅で柔軟仕上げ剤を使い続け、部屋干しした環境下で生活していたとか、 ネールアートに夢中だったとか、頻繁に髪を染めることに勤しんでいたとか、 いわば自業自得な結果に、罹患の原因が存在する場合もよくあります。
一旦発症してしまうと、以後は除菌だとか、殺虫とか、消毒とは無縁の世界に 入らなければなりません。もし、それらを使っても影響がすくないとか、仮に大丈夫で あったとしても、むしろ麻痺してしまっていて、反応が鈍いだけなのかもしれません。
試しにその要因をしばらく絶ってみて、その後にもう一度使ってみてはいかがでしょうか?
おそらく、もの凄い反応が出てしまって、以後は絶対に使いのはイヤだと、心底 思うかもしれません。
現代での除菌し過ぎるような生活、これも十分に発症の原因になりますからね。

 化学物質過敏症という病気は、患者自身が賢くないと快方へは向かいません。
症状を改善するには、自身が勉強して対処する、何が有害であるかを見つけ出して、努力してそれを削除してと、自分にとっての 有効な治療法を探すしかありません。
お医者さまが言ったこととして、それを大義名分とするのもけっこうですが、 一般的な治療方針で患者さんの症状が改善されるわけではないのです。
人によって反応するものが千差万別で違ってるのですから、症状が改善する方向に 持っていけるのも自身だけなのですよね。
だから『教えてくん』で、他人に意見を聞いて教わってばかりでも、その意見の本質を理解できていなければ 病状が改善されることはないでしょう。
冷静に、科学的に考えられなきゃ、治らんのです!
それが出来なければ、これもまた自業自得です。


2010.9.21 記


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