レコードと埃
アナログレコードの大敵と言えば、盤面に点いた埃でしょうか。
埃が多いと、パチパチとスクラッチノイズも多くなりますし、針先に埃が集積して
針飛びを起すこともあります。さらにトレース上の抵抗となって、針先の磨耗も
促進させますし、良いことはありませんよね。(~_~;
自分が新品から購入したレコード盤においては、古いものでも汚れや埃は
ほとんどないのですが、中古で購入した盤ではカビが生えてるものまであって、
酷いものが多いです。
皆様、レコード盤を、いったいどのように扱っていたのやら?
自分の場合、古いオーディオマニアでもありますので、レコード溝が
切ってある部分を素手で触れるようなことは、極力避けてましたが、
カビの生え具合などからそうでもないと思える方がけっこう多いのですかねぇ ?
汗をかいた手のひらや指で盤面をべたっと持っていたような、そんな
カビの生え方をしてる中古盤も多いです。基本的には人間の皮膚からの
老廃物が付着しない限り、プラスチックで出来ているレコードにカビなど
生えないわけですからね。
これは盤面以外のレーベル面においても同様です。溝の部分には手が触れない
ような扱い方をすると、どうしてもレーベルが貼ってあるセンター部分には指が
掛かります。その時に指先に汗などかいていると、それが付着して後日
カビになるわけですね。
保存しておいたレコード盤にカビが生える場合、それなりの扱いをしてきたと
いうことなのでしょう。
盤面をクリーニングして埃を取り除く方法はいくつかあるようですが、レーベル面の
カビを除去して綺麗にする方法は特に無いようです。レーベルは紙による印刷ですから、
そこへ油脂がしみこんで発生してしまったカビでは、掃除のし様はなくて当然でしょう。
無理やり落とそうとすると、レーベルの印刷が消えてしまいます。
レーベル面にはもう一つ、『ヒゲ』というものの存在が、レコードの程度基準の判定で
あるそうですね。
五味康祐大先生の著書で記してありましたが、中古レコード屋さんで不要になった盤を
売り払う時に、この『ヒゲ』があると引き取り価格が安くなったそうな。
『ヒゲ』、レコードのセンターの穴の周辺にできる、レコード盤をターンテーブルに
乗せようとするときに、センタースピンドルの上にレーベル部分を乗せて、
穴位置を探し出そうと前後左右に擦ってできる凹み傷のことを言うそうです。
レコード盤を邪険に扱ってる証拠として残るそうで、オーディオマニアたるもの、
レコード盤に『ヒゲ』を作ってはならぬ!と五味御大は戒めておられました。
この記述を読んでから、可能な限りヒゲを作らないように、レコード盤をセットする
ことを心がけておりまする。
埃によるノイズ、無いに越したことはありませんが、良い音のするレコード盤、最初に針を
落とした時のノイズからして、パシーン!と心地よく響くから不思議です。
並みの音しかしないレコード盤では、パチンとかポチンですからね!
2011.7.11 記
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