レコード清掃


 LPレコードの大敵は、何と言っても盤面の汚れでしょうね。
埃程度ならまだ良いですが、カビが生えてたりすると最悪です。
自身で新品から購入したレコードの場合、多少の埃は付着してるものの、 取扱にはそれなりに気をつかってきた所為か、傷をつけてしまった盤は あってもカビを生やした盤はありません。
しかしながら、中古で購入したレコードや、友人、知人から頂いたレコード盤では この限りではなく、カビが生えてしまった盤、再生するとチャリチャリプッツンと同じ周回で ノイズが発生します。
これが埃ならブラシなどを使って取り除くことも容易ですが、カビでは そうも行きません。なので、荒療治ではありますが、昔から伝わる清掃方法にて 掃除してみることにしました。

 清掃するレコードは、ジョン・レンボーンの『アナザー・マンデー』と『鐵面の騎士』、 それぞれが英国トランスアトランティック盤です。昔購入した、東芝による国産の盤で 同じタイトルを持っていますが、英国盤のそれは音質が違います、ただ残念なのは、 カビが生えてしまっていて再生するとチャリチャリプッツン、チャリチャリプッツンと うるさいこと、何度レコードクリーナーで盤面をふき取っても綺麗に取りきれません。
音は良いけどノイズが多い盤と、ノイズは無いけど音質がイマイチな盤では、 前者の方がずっと良いです。ただ、できればノイズも少ない方がより一層 良いのは言うまでもないでしょうけどね。
掃除用の小道具、家の中を捜すと買い置きがありました、木工用ボンドです。
昔、小中学生の頃、木工用ボンドを指に塗って乾かして、乾き切ったらめくるように 剥がし、中には脱脂綿を詰めて外側を絵の具で肌色に塗って、指の ギミックを作ったことはないでしょうか?
指先の指紋まできれいに再現されてますから、ちょっと見には指が切れたと イタズラ道具にもなったのも懐かしい思い出です。(°0°)ヾ(-_-;)コラコラ

その時と同じ感覚で、レコードの盤面に木工用ボンドを塗りたくります。
盤面にボンドを搾り出して指で伸ばして・・・、中央のレーベルは紙で出来てますから ボンドを付けないように注意して・・・・・
塗りやすいように水で薄めたりもしますが、外周と内周はしっかりと厚みが 確保できるように、濃い目に塗りつけます。
乾いた時に十分な厚みがないと、剥がそうとしても切れて残ってしまいますからね。
残してしまうと、その処理がまた大変であり、気を使わなければならなくなります。

 レコードはA面、B面とありますので、両面とも行わなければなりませんが、 片面を塗り終わったところでボンドが完全に乾くまで、ひっくり返して置いたりしては いけません。表面だけ乾いていても、ボンドの白色が残ってるうちは 乾燥不十分ですから、下に何かを置くとくっついて悲惨なことになってしまいます。
今回の清掃で経験者が言うのですから、絶対に間違いはありません。f(^^;) ポリポリ
反対側もどうせクリーニングするわけですから、埃の付着は気にせずにのんびり行い ましょう。
ボンドが完全に乾いて透明になるまでは、半日から丸一日掛かるかも知れません。

 完全に乾いたら、剥がして掃除完了ですが、どこから剥がすかも悩むところです。
下手に爪や先端の尖った工具類を使うと、うっかり盤面まで傷つけてしまうことも ありますからね。外周や内周の、音の溝のないところから剥がすのが良いでしょう!

 もし、塗ったボンドが薄くて、剥がし切れずに残りが生じやすいような場合は、 その上にもう一回塗っておいて、剥がしやすい厚みを確保しましょう、内周や外周で 残りやすい箇所が多いかもしれません。
剥がれない箇所が生じてしまったなら、その周辺だけもう一回厚く塗って、後日 剥がすようにしましょう、けして無理に剥がそうとすると、良いことはありませんからね、 これも経験者は語る!・・・・・です。Y(>_<、)Yクゥ・・・

 あれこれと悪戦苦闘しながら掃除が終わったレコードを掛けてみると、 あれだけあったチャリチャリプッツンのノイズが全く無くて、気持ちよく英国盤の音を 楽しめます。比較で日本盤を聴いてみると、音のカドが丸く聴こえること・・・・・(⌒-⌒; タラタラ
こちらは同じ掃除をしても改善されませんからね。(T_T)
 何はともあれ、自己責任で上手く掃除してくださいませ。(^〜^;)ゞ


2011.10.17 記


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