虎の巻


 今どきは、もう死語となってしまったタイトルかもしれませんが・・・
今ふうな別の言葉を使えば『バイブル』や『対応マニュアル』ですかねぇ?
本の内容として、要点がズバリ集約して書いてあるので、その書物さえ あれば、求めるべき答が全部わかってしまう、とても便利な書籍の ことでもあります。
昔は学校で使う教科書の虎の巻が売られていて、それを入手すれば 宿題となるような設問の答えが全部書いてあるので、虎の巻を見てしまうと 勉強にならないと言われてきましたが・・・・。(^〜^;)ゞ イヤァ〜

 そんな昔と比べたら情報量としては格段に増えてしまった現代、 熟々たる思いをお伝えしたくても、どうやってお伝えしたら良いのか わからない、玉石混合の資料の中から、真の答えを選びとって探すのも 大変です。
ましてや、日々汚染された空気を吸い込んで生活してるゆえに、徐々に 脳神経細胞が壊れていってる現代人にとって、その自覚さえない方達に、 実際に降り掛かってる実害でもある『シックハウス症候群』、『シック スクール症候群』、『化学物質過敏症』などの、諸症状や防止策をお伝 えするのは容易なことではありません。
これらの現代における環境病、凝り固まってしまった医療知識を 持ってるほど、理解を示そうとしませんからね。

 我が家族と子供たち、25年以上前の長女のアトピー性皮膚炎から 始まって、現在の化学物質過敏症へと推移して行きましたが、そんな 環境病が全く知られてない時代から発症してたので、周囲への説明や、 学校へ理解を求めるのが大変でした。
今でこそ、学校でアレルギー要素の食品を食べてしまったお子さんが、不幸にも 死亡したニュースが広まったので、それなりに理解が広がりましたが、シック ハウスやシックスクール、化学物質過敏症、電磁波過敏症などは、今に 至ってもほとんど理解されておりません。
そのユーザーでもある柔軟仕上げ剤臭い学校の先生に、その被害を理解して、 子どもたちのために使用を止めていただくなんてのは、本人が発症しない 限り無理でもあります。なにしろ発症する、しないには個人差があります からね、発症してない方たちから見れば、わずかな臭気を感じで体調不良に なったり、精神面での躁鬱が生じるなど、信じられない世界でしょう。
故に、そんな先生方を説得するだけの文章力や、見せられるだけのデーター 資料がない限り、学校において理解いただくのはとても大変な事なのです が・・・・。

 家内の友人で学校職員でもある化学物質過敏症の方が、シックスクールに ついての本を出版されました。
これはご本人が発症されてる故に書ける内容でもあり、職業柄、学校の事務 というものをご存じなので、その対応とアプローチまで詳しく説明されて おられます。
タイトルは『シックスクール』ですが、内容としてはシックハウス、化学物質 過敏症にも共通で言及されてる部分が多くあり、環境病として第三者に、 わかりやすく理解いただける『虎の巻』にもなってます。
お子様が化学物資過敏症等で悩んでおられる親御さん、お子様の件で 学校へ働きかける際、とても参考になるかと思いますし、教師や教育委員会、 学校という場で就労されてる方には、是非ご一読していただきたい本なので、 ここでご紹介させていただきます。
学校や公共機関への働きかける場合の陳情書式なども掲載されてますので、 とても参考になりますよ。
また、特に家庭でも出来ることとして、136ページから147ページまでの 『家』での項目は、病気を発症していない方達にも、ご自身やご家族の予防の ためにも是非知っておいて欲しい内容となってますので、是非ご一読ください。



知ってますか? シックスクール

農山漁村文化協会

近藤 博一 (著)



2013.5.7 記


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