ゴジラ60周年


 ゴジラの第一作は1954年、年号で言えば昭和29年であり、 自分が生まれる前の作品であります。
初めて観たゴジラ映画は、小学校2年生の時に封切りされた 『キングコング対ゴジラ』、以来、ず〜っとゴジラ・ファンですが、 昔は映画をTVで放送することもけっこうあって、そこで 観た第一作のゴジラは、それまで自分が観たゴジラ映画とは一線を隔す、 ど迫力ものの衝撃的作品でした。
レーザーディスクが発売された当初、LDプレーヤーを購入しても いないのに、第一作のゴジラのLD盤を大枚¥9800も叩いて 購入したのも当然でしょう。
とにかく、第一作のゴジラは凄い!、1984年に東宝でも リメイクされましたが、第一作には遠く及びません、さらに言えば、 第一作の続編と言う設定で作られてますから、一作目があっての 存在でしかないのですよね。
スピルバーグら著名な映画監督たちもゴジラを観て育ったのでしょう けど、おそらく彼らが観たのは、日本で上映された第一作のゴジラ ではなくて、↓こちらでしょうね。

『怪獣王ゴジラ (GODZILLA KING OF THE MONSTERS)』(1956年)
『ゴジラ』(1954年)の日本国外版。レイモンド・バーの出演 シーンを追加。

 この作品、レーザーディスクを入手して観たことはありますが、 各シーンの順番変更をはじめ、第一作のそれとは大きくかけ離れた 内容にすり替えられて、意味不明な駄作であると感じます。
傑作と言える第一作ゴジラですが、それでもアラは沢山ありますよね。
ヒロイン役の下手な演技から始まって、エキストラが大根役者だらけですし、 台詞で年代設定の桁が違うことも多くて、脚本上の時代考証などがまったく 確認されてなかったんですかね。
そんな第一作に外国人記者からの視点を加えて、海外用に編集 し直したのですから、つじつまが合うハズもありません。
ゴジラが暴れ回るシーンだけが凄かった映画になっちゃってます。

 そして1998年にハリウッドで作られた『GODZILLA』、 ジャン・レノ出演と俳優は豪華ではありますが、あまりにも本来の ゴジラからかけ離れたデザインやストーリーには多くの方がブーイング です。
どちらかといえばジェラシックパークですからね。
ゴジラ・ファイナルウォーズで、GODを取ったZILLAが 出てきて、ゴジラに一瞬で打ち負かされるところは、関係者が そんな鬱憤を晴らしたかったのでしょうかねぇ?。

 第一作が上映された昭和29年、戦争が終わってまだ9年しか 経ってなくて、多くの方の脳裏には空襲が焼き付いていたことでしょう。
東京を火の海にして破壊の限りを尽くし、放射能の影響を残して海に 去って行ったゴジラは、まさに水爆を積んだB−29の空襲でした。
20歳を過ぎてから都内の映画館で第一作のゴジラを観る機会があり、 一緒に行って初めて第一作を観た方達のご感想は・・・・「ゴジラって 反戦映画だったんだね!」でした。

 そして今年、生誕から60年、還暦となって、またハリウッド版が リメイクされました。予告編やニュースなどを見る限り、 評判も売り上げも上々で、「伝説引き継いでいる」との報道ですので、 こんどこそは期待が持てそうです。
日本では7月25日から公開になるとか、メチャ楽しみにしております。

http://www.godzilla-movie.jp/


 以下はネタバレを含むレビュー記事ですので、気にされる方はご覧にならない方が良いでしょう。

http://beagle-voyage.com/movie-godzilla-review-2014.html


2014.5.19 記


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