40年のお付き合い
Guild D−50、昨晩、ふと手に取って弾いてみたら、音量は
無いものの、音質は気持ち良いほどカラッカラに乾いてて、魅力的な
響きを奏でてくれました。
思い出せば40年前の今頃から本屋さんでアルバイトを始めて、この
ギターを買うために資金を貯め続けていたのでした。
1975年の6月1日、市内にある公園の屋外ステージでのライブに
出演後、当時としては大枚である現金¥210000を握りしめて
バンドのメンバーと東京はお茶の水に向かい、そのころには
地下にあった某楽器屋さんのアコースティック・ギター売り場で、
このGuild D−50 と松岡良治手工品、アリアドレッド
ノート D−200を試奏させてもらって、Guildに
決めた訳ですが・・・・。
ギター紹介のコーナーにも書いてあるように、定価¥258000
だったのが¥295000に値上がりしていて、特売で¥230000
のプライスカード、「これ以上値切るならほかの店に行ってくれ!」
とまで言われましたっけ。
東京の楽器屋さんの相場、定価の2割引きの金額しか想定しておらず、
買い物に付き合ってくれたメンバーから¥20000を拝借、
どうにかこうにか連れて帰って来た次第でございます。
あとから判ったことですが、このGuildは1974年に製造された
もの、よって楽器屋さんの仕入れ時期は値上げ前と推測されます。
ですから、特売で・・・・って言ったって、丸儲けされちゃった
ってことですな。
当時はまだ19歳、まったく世間ズレしてませんので、店員さんに
良い様にだまくらかされた・・・?・・・のでしょう。
ということで、Guildを入手したのは、まだ前様と出会う前、
とてもとても長いお付き合いでございます。さらに書くと・・・・、
お店で¥20000貸してくれたバンドのメンバー、その後の前様の
元彼になった輩でもあります、不思議なご縁ですわん。
以後、ず〜っと愛用のギターとなったわけですが、Guildの名前が
入ったシャーラータイプのペグ、Guild社の弦でメディアムゲージを
張ったらグキッとなって滑らかではなくなりました。
どちらかと言うと当時はグローバーのペグの方が好みでしたので、
¥13000程出してグローバーゴールド、102Gを購入、ペグを
付け替えました。以後はしば〜らくその状態で使い続けてましたが、
メッキの色も落ち、国産でも良いものが出回って来たので、10数年前に
GOTOHのロトマチックタイプ18:1のギヤ比のモノと交換、
外観的にはオリジナルのシャーラータイプに戻ったかのようです。
購入してからもうちょっとで1年になろう頃、1弦の響きにビビり音が
感じられるようになったので購入したお店に持って行き、保証期間内で
修理してもらいました。リペアーマンが言う事にゃ、トップ材の変形から
ボデイ上の指板が起き上がってるので、12フレット以降をいったん抜き、
指板を削る修理をその場で実施、無料ではありましたが丁寧な作業ではなく、
仕上がりは、きちゃないぞ!
今思うに、軽いネックの元起きもありますね、サドルの高さがまだ残ってる
から、何が何でもネックリセットが必要って事ではありませんが、
余裕があったらリセットしてもらうと音量も増すことでしょうね。
その次に出た不具合は、7〜8フレットで音が詰まる症状、
フレット浮きが生じているので全交換したほうが良いと某老舗店で
言われて・・・・・、ジャンボ・フレットからMartinスタイルの
フレットに打ち替えられました。
10数年も経過した頃、加湿器も無い状態で、冬場に暖房を使っていた
部屋の壁にぶら下げてた所為か、ブリッジに割れが生じたので某老舗店に
持ちこんで診てもらいましたら、ブリッジ剥がれもあると、目の前で
パレットナイフを差し込んで見せてくれて、ブリッジの貼り直しと
合わせて修理しました。
ついでに指板横にあったクラックにもパッチを張ってもらいましたね。
しかしながら翌年、ブリッジがまた割れて・・・・、前回とは別の個所
だとかで再修理です。
冬場の乾いた部屋で壁から掛けて保存してると、際限なくクラックも
入るってものですね。
音に影響は出てないけど、トップ、センターシーム割れが徐々に目立って
きたので、またもや某老舗店で修理をしてもらいました。
しかし、接着剤で埋めただけのその修理、当然のごとくすぐにまた
クラックが入って再修理、クレームで無料となりましたが、その仕上がりは
あまりにも酷い。(~_~;)
某老舗も、もはや伝説のお店では無くなってしまった様子です。
埼玉県のお店でトップ割れの再修理を実施してもらって、どうにか普通に
見られる様になりました。
って、ずいぶんと修理経歴がありますな〜。
トップ割れも含めてこれだけ修理してるのと、人気の機種でもないので
リセールバリューはほとんどないギターになちゃってます。
40年前に新品で購入した時は¥230000でしたが、今中古で
このギターが売られてたら、このコンディションでは¥120000
前後ってところでしょうかね?つまり、委託販売しても¥100000
そこそこって事ですな。
うん、売らずに、生きてる間は、自身がギターを弾ける間は、使い
続けましょう。
さて、それはあと何年でしょうかねぇ?
2014.10.2 記
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