まさかの劣化


 先日、JBL4344で盛大に音楽を聴いてたら、音像の定位が 左側に寄ってることに気づきました。当初は、レコードの特性で 左チャンネルが大きいってのは稀にありますから、それなのかと 思ってましたが、ネットワークプレーヤーで聴いても、FMチューナー で聴いても同様に左寄りでしたので、これはまずいと原因を探る ことにしました。

 まず左右差の確認ですが、パワーアンプの出力メーターをオンにして、 針の振れ具合からそのバランスをチェックするとかなり左に寄ってます。
低域用のアンプも、中・高域用のアンプも同様の振れ方ですから、左寄りの 原因はパワーアンプの問題ではないと判断できます。
我が家のJBL4344はマルチアンプで駆動してるので、プリアンプからの 信号を一旦チャンネルデバイダーで受けてますが、そこに接続されてる バランスケーブルを左右で入れ替えると、症状が逆転して、右側の出力が 大きくなるのがわかりました。
と、ここまでのチェックで、チャンネルデバイダーも正常であり、プリ アンプからの信号に左右差が有るということになりますが・・・・・、 プリアンプにある左右バランス調整で、右側を+5dB程度にすると、 パワーアンプの針の振れは左右同等になってきます。
1dBくらいならプリアンプの出力としてのバラツキと考えられますが、 ノーマルの状態で、左右に5dBの出力差があるってのは、プリアンプでは まず有り得ない症状、ましてや厳格なアキュフェーズ製品ですからね。

 さらに確認の為に、アンバランス接続のRCAピンでつながってるQUADの パワーアンプを使ってTANNOYを鳴らしてみると、プリのバランス ボリュームをセンター位置で、ちゃんと中心に音像定位が来ます、こちらは パワーアンプに出力メーターが付属していないアンプのため、目視では 確認できませんが、聴感上のチェックにて、これならOKであります。

 これにてバランス出力に問題があることが確認できましたので、まず プリアンプとチャンネルデバイダーをつなげてるバランスケーブルを PA用のマイクロフォンケーブルと交換して様子を見ると・・・・




 左右の振れは均等になりました!


 音像の片寄り、原因はこれかい!!!




 不具合がわかったこのケーブル、十数年前に秋葉原の電線屋、オヤイデ 電気でオーディオ用、PCOCCの高級2芯のシールドケーブルを買って きて、自分でXLRのキャノン・コネクターを半田付けして製作したもの、 品質としては確かなハズなんですけど・・・・、分解してハンダ点け部分を チェックしましたが問題はなく・・・・、ピン周りが金メッキの製品では なかったので、長年の使用でコネクター部分に酸化被膜でも生じて接触抵抗が 増大したのでしょうかねぇ。
とりあえず電線そのものに問題はないでしょうから、端末であるXLR コネクター、今度は金メッキの製品を購入して交換しましょう、ネット 通販で捜してポチっとしておきました。


 しか〜し・・・・接触抵抗が増えて、左右でレベル差が出てきても、音質の 劣化となってわかる物ではないのですね。
電気信号を伝達する中で、信号の劣化を防ぐためにPCOCCなんて 高級ケーブル使ってるわけですが、ピンの接触部だけで5dBって、 損失としては凄い数値ですよね、しかもそれで音質の劣化が 感じられなかったなんて・・・・。(゜ロ゜) ヒョオォォ!
純度99.99999%とかの銅を使った、それだけで価格が6桁以上 する超高級なコネクターケーブルの類も市販されてますが、 コネクタ部の劣化による影響が聴き分けられなかった自分には、無用の 長物でありましょうな。
今現在、安物のPA用マイクロフォンケーブルを代用でつないでありますが、 XLRコネクターが届いて交換して、再度ケーブルを元に戻して、COPCC と普通のケーブルの違いがわかりるかどうか、自信がございませぬ。 (;^_^ A フキフキ
自分自身の耳も老化に伴って相当に劣化してる・・・・・・・鴨。


2015.11.16 記


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