感性の技


 20歳前後の頃、夢中になってバンド活動をしてました。
当時の仲間たちとはよく練習してたし、学校の部活やサークル活動を通じて 人前で演奏する事も多くあり、それなりの場数をこなしての経験値と、 コピー演奏できるだけの技量をある程度は蓄積してました。
しかしながら、就職して演奏活動とは縁が無くなり、趣味の範疇として 家でギターを弾いたり、歌ってみることについては欠かさず行ってましたが、 加齢と共に徐々に錆ついて来たと感じてた部分もあったりします。
数年前に受講したフォークギター講座で、ほとんどギターが弾けなく なってるのと、高めの声がまったく出ずに、歌えなくなってる今の自分を、 改めてここまで劣化してたのかと実感した次第でもあります。

 これでは楽しい老後にならない、このままではいけない!・・・・・と、 昨年の新年会に集まってきた年代が近いメンバー達と、バンド活動をやって みようじゃないかと意気投合し、月に1回程度の練習を続けること1年半、 定期的に繰り返される練習で、少しづつ錆び付きが取れてきたような感じが しなくもないです。
加齢によりファルセットは2音くらい下がっていて、コーラスを 加えるにしても、以前の様な高域には届きませんが、幸にもバスの領域である 地声の方は変化がなく、相変らず、叫んでもF#まで、連続ではDまで くらいしか高い声は出せませんが、ファルセットとのつながりなど、フォーク ギター講座を受講した頃よりは随分とマシになってきてる感じであります。
そして何よりも、ギター演奏にしろ、歌うにしろ、音感が戻ってきた感覚が うれしいですね。

 練習を開始した昨年の当初は、ギターを弾きながら歌う事において、 声は出ないし、声を出そうとするとギターのリズムが狂ったりして、演奏と 歌やコーラスがバラバラ状態!、20歳前後の時に録音したものと 比べると、相当な自然劣化を感じさせるものでありました。
下手になってるな〜、でも老後の趣味の範疇だから、これでも良いのかなと 自問自答しながらも練習を続けてましたら、徐々にコーラスや演奏が 決まってる場合も出て来るじゃありませんか〜!!!。
今どきですから、練習はすべてデジタルレコーダーに録音して、 後でモニタースピーカーJBL4344を使って盛大に再生して チェックしてますが、下手な中にも輝く部分もあって、悪い ところを修正していけば、何とか自己満足できるような気がします。

 最初は指先が痛くなってぎこちなかったギターの演奏も、すこしは余裕が 出てきたのか、演奏中の強弱やタメが意識してできるように戻って来まし たし、コーラスパートを歌うのが楽になってきました。
対旋律まではまだ無理ですが、主旋律に対しての3度や5度の コーラスパートが、自然に出てくる感じです。なので、車を運転しながら カーオーディオから流れるプロの歌手の歌声に、勝手にハーモニーパートを 合わせて歌ってみたりして楽しめます。
慣れてくると、理屈は判らなくても感性だけでハーモニーを付けられる んですよね。この部分が磨かれて進化していくと、音を楽しめて気持ち良い ので、まさに音楽してる・・・・でありまする。


2016.7.21 記


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