バート・ヤンシュ


 ペンタングルの 一員であり、ジョン・ レンボーン氏とギターの双璧でもある。
彼の演奏にインスパイアされて、かのツェッペリンのジミー・ペイジが、「天国の階段」を 作ったとも言われてる。
「Nicola」あたりを聴けば、いかにもそんな気になって納得してしまう。
世間一般では、誰もが知るほど有名と言う訳ではないが、アコースティック・ギター・フリーク の間では、プロミュージシャンが目標に掲げる、ミュージシャンズ、ミュージシャンである。
「ポール・サイモン・ソングブック」などを聴くと、あちこちにその影響があるようにうかがえる。

 昔からLPを買い集めて聴いていたが、最近になってデジタリーリマスタリングされた UK盤 が入手できるようになり、初期のものを重複承知で6枚ほど購入した。
レンボーン氏と違って、彼の場合は「歌」が多い。アルバムによってはほとんど歌ってる ものもある。もちろん、唄いながらの伴奏といえど、並みのテクニックではないのだが・・・、 インストものだけをじっくり聴きたくなって、6枚のアルバムの中から取り出して、自分用の CD−Rを作ってみた。
アルバムの発売順にインスト曲のみを選曲してコピーしたが、時間が余ったので、 Davy GrahamやPaul Simonのアンジーも入れてみた。
面白いことに、作曲者であるDavy Grahamは「Angi」 、Bert Janschは「Angie」、 Paul Simonのそれは「Anji」と、演奏者によってクレジットのスペルが違っていた。
各位の演奏を聴くと、スペルの違いと同じように、三人三色の演奏の違いがあり、 好みの違いこそあれど優劣は付け難い表現を三人それぞれが行っている。

 調子に乗って、「Buffalo」も作者であるGrahamとRenbournのそれを入れてみた。
こちらの比較では、Renbournの演奏テクニックに舌を巻くばかりである。

 かくして、「バート・ヤンシュ+α」と名付けられた、自宅用のインストアルバムが出来上がった。
ブルースからバロック調まで変化に富んでいて面白い、何回も再生してみたが、 音は良いし、演奏は良いし、少なくても自分には飽きが来ないようだ。
前様から「ボツ!」も飛ばない、安心して聴ける65〜71年の優秀録音作品群である。


2005.3.4 記


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